那珂川市議会、7議案を否決 職員給与引き上げ案など 「事務改善が先」

市長らの減給を含む給与条例改正案を否決した那珂川市議会
市長らの減給を含む給与条例改正案を否決した那珂川市議会
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 那珂川市議会12月定例会は21日の本会議で、人事院勧告に基づく市職員らの給与引き上げに関連する執行部提案の7議案を全て否決し、閉会した。市職員の事務処理ミスが相次いだ中での増額は市民の理解が得られない、というのが否決の主な理由。7議案のうち、ミスの引責で武末茂喜市長らの減給も盛り込んだ議案は賛成少数で否決。残る6議案は可否同数になり、議長裁決で否決する展開となった。

 7議案は、一般職と特別職それぞれの給与条例改正案と、給与引き上げに伴う一般会計や特別会計の補正予算案。焦点となったのは、給与条例改正案だった。

 市は9月と12月、高額療養費の請求漏れや住民税、国民健康保険税などの課税ミスを続けて発表。議会側は「事務の改善策が明確に示されておらず、給与引き上げは認められない」との声を強めていた。さらに特別職のボーナス引き上げと、ミスの引責による市長、副市長の減給が同じ給与条例改正案に入っていることも「分かりにくい」と批判を招いた。

 本会議では「関係のない職員まで連帯責任を負わされ、仕事への意欲に影響する」と賛成意見も出る中、議長を除く16人で採決。

 減給を盛り込んだ給与条例改正案は、減給は認めるものの特別職のボーナス引き上げは反対という共産(2人)と、最大会派の清流自民(8人)が反対し、否決。他の6議案は、賛成の4会派(社民・ネット、共産、公明、無所属の会=各2人)と反対の清流自民が8対8の同数となり、いずれも高原隆則議長の裁決の結果、否決された。他の9議案は原案通り可決した。

 高原議長は閉会後、取材に対し「否決は重いが、度重なるミスに猛省を促すためだ」と話した。市は事務処理ミスについて、17日付で11人を文書訓告、1人を厳重注意の処分とした。

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■「信頼回復に全力」那珂川市長が表明

 那珂川市の武末茂喜市長は市議会閉会後に西日本新聞の取材に応じ、人事院勧告に関係する7議案が否決されたことについて「厳粛に受け止め、これまで以上にまちづくりに取り組むためにも、市民からの信頼回復に全力で努力したい」と述べた。

 議会側はこの日の本会議で、「行政事務全般を早急に精査し、改善を求める」とする決議を全会一致で可決。これに対し、武末市長は「決議を踏まえ、改善策を講じたい」と強調した。否決された議案については「早急に対応して再提案したい」との意向を示した。

=2018/12/22付 西日本新聞朝刊=

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