人手不足に危機感7割 外国人就労拡大、8割が「国に責務」 住民調査

 政府が外国人の就労拡大に踏み切る中、民間シンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」が長崎など4都県の住民に外国人受け入れに関する調査を行ったところ、「労働力不足に危機感」との回答が7割に上った。新たに外国人労働者を受け入れる際は、8割超が政府や地域に環境整備を求めた。

 日本国内で暮らす外国人は昨年12月時点で約256万人で、外国人労働者は約128万人。同社は昨年10~11月、在留外国人が最も多い東京都、2番目に多い愛知県、全国平均よりも低い長崎県、最も少ない秋田県の4都県計1800人の市民を対象にアンケートを実施した。

 調査によると、労働力不足に「強い危機感」が18・9%、「なんとなくまずい」が51・1%と7割が危機感を持っていた。「大丈夫」は9・4%だった。

 地域社会の維持については全体の63・5%が危機感を抱き、地方の長崎、秋田両県は「強い危機感」がともに18%超で、都市部より高かった。居住する自治体の外国人支援策の認知度についても、地方2県は「知らない」が80%超に上り、都市部よりも高くなった。

 外国人に求める条件は「日常会話程度」が46・5%と最も高かった。受け入れる側には、83・8%が「政府の態勢がしっかりしている」ことを求めた。

 一方、地域で共に暮らす上で心配なことを聞くと、「不安に感じることはない」との回答は12・7%にとどまった。具体的な不安としては、生活習慣を巡るトラブルが59・7%と最多。犯罪や不法滞在者の増加が56・4%と続いた。

 外国人に付与する権利については、「教育を受ける権利」は89・1%が必要と回答。「生活保護」「参政権・住民投票権」の容認はいずれも7割に上った。

 外国人支援のための公費投入は63・6%が必要性を認め、必要ないとの回答は17・9%だった。

 今回の骨太方針には「外国人との共生」が明記され、生活支援策が盛り込まれた。調査した加藤真研究員は「これまで多文化共生は地方任せだったが、限界にきている。国として日本語教育に責任を持ち、司令塔となる専門機関を設置する必要がある」と指摘する。

=2018/06/21付 西日本新聞朝刊=

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