《県内11選挙区直前情勢》 福岡3区 都市と農村 自、民が綱引き

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 福岡市西区、早良区の人口が集積する都市部と糸島市郊外の農漁村部が混在しており、無党派層、保守層への浸透が鍵を握る。

 23日、糸島市のJA糸島波多江支店の会議室。自民前職の古賀篤(42)は、来年春の統一地方選で実施される県議選で自民が公認予定の立候補予定者の決起大会に駆け付けた。「今回の衆院選は大変厳しい戦いだ」。古賀が危機感を募らせると、そばにいた元農相の太田誠一もうなずいた。

 古賀は2012年の前回初当選。引退した太田の後援会など地盤は引き継いだものの知名度は低く、週末ごとに選挙区入りし、地域のイベントや会合に顔を出してきた。「前回と比べ、明らかに浸透している」と陣営は手応えを語る。

 だが、自民の地盤とされる糸島地区でも安倍政権の農政には不満がくすぶる。環太平洋連携協定(TPP)交渉、農協改革…。「政権は農業に冷ややか。自民は好かん」と憤る地元JA幹部も。陣営は「古賀はTPP反対の立場。現場の声をくみ取り、足場を固めたい」と語る。

 一方、3区で6度目の選挙戦に挑む民主元職の藤田一枝(65)は政権交代を遂げた09年の前々回と同様、無党派に期待を寄せる。衆院が解散した21日には早速、早良区西新の街頭に立ち、「政権交代が可能なバランスの取れた政治に近づける。自民の一人勝ちはいけない」と声を張り上げた。

 民主が大敗北を喫した前回は「街頭ではやじを飛ばされるような逆風を感じた」(スタッフの一人)。だが、今回の風向きは「どう説明されようと解散に対する疑問は、党派にかかわらずある」と読む。陣営は「街頭での反応、支持者たちの意気込みは明らかに上向き。反自民の票を取り込み、接戦に持ち込む」と意気込む。前回、票が分散した「第三極」の出馬の動きがないことも好材料と受け止める。

 共産新人の川原康裕(33)は「自民との対立軸は明確」とし、TPP反対や消費増税中止、原発ゼロに加え、若者の雇用創出とブラック企業への規制強化を主張する。 (敬称略)

=2014/11/26付 西日本新聞朝刊=

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