「土に触れ、生きる力育て」 子ども食堂で農業体験

ブロッコリーの葉を使って、スムージーを作る阿河秀紀さん(右)と「しげまさ子ども食堂」の子どもたち
ブロッコリーの葉を使って、スムージーを作る阿河秀紀さん(右)と「しげまさ子ども食堂」の子どもたち
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 大分県豊後大野市の「しげまさ子ども食堂」は今春から、農業体験を活動に取り入れる。ラーメン店チェーン「博多一風堂」の運営会社が設立した農業生産法人「くしふるの大地」(同県竹田市)が、全面協力する。経済的理由などで食事を十分に取れない子どもを支援するだけでなく、食育で「生きる力」を身に付けてもらう。

 食堂は2016年4月、住民ボランティアが豊後大野市にある同法人の農場の一角を借りて始めた。毎月2回、同法人や地元の農家から提供された野菜などで食事を作り、子どもたちに無料で提供している。同12月には、旬のブロッコリーの葉で作った栄養たっぷりのスムージーもメニューに加わった。

 農業体験を発案したのは同法人取締役の阿河(あが)秀紀さん(43)。ボランティアとして食堂の運営にも携わり、心の病で学校に行けない高校生の農業体験も受け入れている。「土に触れ、食べ物をつくることは、生きる土台となる」との信条からだ。

 食堂は17年春以降、隣接する畑にトマトやキュウリなどの苗を植え、食事に来た子どもたちと一緒に水や肥料をやって世話をする。収穫した野菜はメニューに活用する考えだ。

 食堂スタッフの首藤文江さん(50)は「野菜づくりでは農家の力を借りることもあるかも。もっと多くの人が子ども食堂に関わるきっかけになれば」と期待を寄せている。

 農場は07年度末で閉校した県立三重農業高の跡地で、豊かな土壌の畑が残る。同法人はここでブロッコリー、キャベツ、サツマイモなどを生産、県内や福岡県のスーパーへ出荷している。

=2017/01/10付 西日本新聞朝刊=

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