「子ども食堂」映画に 虐待、里親 児童の苦悩描く 「現状知って」と佐野監督

映画撮影中に打ち合わせる佐野翔音監督(中央)と本下はのさん(左)
映画撮影中に打ち合わせる佐野翔音監督(中央)と本下はのさん(左)
写真を見る

 子どもに温かい食事や居場所を提供する「子ども食堂」を舞台にさまざまな事情を抱える子どもと周囲の交流を描いた映画「こども食堂にて」が完成した。映画監督デビュー作「わたし、生きてていいのかな」で児童虐待の問題を取り上げた佐野翔音(しょうおん)監督(58)が子ども食堂の活動に感銘を受けて製作した。製作費の一部はクラウドファンディングで募り、いずれも女優の川上麻衣子さん、柴田理恵さんが特別出演、五大路子さんが友情出演している。

 俳優や映像ディレクターとして活動していた佐野さんは深刻化する児童虐待の現状を知り、2015年まで5年間かけてデビュー作である前作を撮影。自治体やNPOなどが主催し、全国の45カ所で上映会が開かれた。

 佐野さんは上映会で子ども食堂主催者と出会い、子どもたちを温かく受け入れ、交流拠点にもなっている子ども食堂の活動に魅せられて映画製作を決意。公益財団法人「キリン福祉財団」の助成金も受けた。俳優仲間らに協力を求めたところ、女優の北原佐和子さん、平田友子さんらが出演を快諾した。

 映画は親から虐待を受けた経験がある主人公の二十歳の女性が子ども食堂にボランティアとして参加するところから始まる。里親の元で暮らす子どもの苦悩を描き、社会的養護の在り方も考える内容となっている。主人公は前作に続き、都内の大学生本下はのさん(20)が演じている。

 佐野さんは「子どもを取り巻く環境は厳しさを増しているように感じる。地域に根ざす子ども食堂と、より重要になっている里親の現状を知ってもらいたい」と話す。

    ◇      ◇

 ■公開資金支援を呼び掛け

 映画館での上映は決まっておらず、佐野さんは映画公開資金などの支援を求めている。問い合わせの電話は、映画製作チームSunshine=03(4455)4649▽メールアドレスはsunshine20170907@gmail.com

=2018/04/17付 西日本新聞夕刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]