山笠ニュース

【連載】彩・勇・華 飾り山笠<上>武者ぶり対決を堪能

2009年07月06日 09:35
兜の「愛」の一字が目を引く直江兼続(千代流)
兜の「愛」の一字が目を引く直江兼続(千代流)
 「愛」の一字をあしらった兜(かぶと)がひときわ目を引く。敵将徳川家康に戦いを挑む覚悟が伝わってくるような鋭い目つき。直江兼続は左手に大刀(たち)、右手に采配(さいはい)を握り、飛び掛からんばかりの勢いだ。

 「千代流」ではNHK大河ドラマ「天地人」の主役が登場。制作した人形師の川崎修一さん(59)は「愛の字が正面から見え、同時に家康に向かう気迫をどう表現するかで、顔や体の向きに苦労した」。迫力満点の仕上がりに見とれてしまう。

 兼続を題材としたものは「川端中央街」「博多駅商店連合会」にも。見比べてみてはいかが。

 一方、地元の黒田家も武者ぶりでは負けていない。「東流」では、一つの飾り山笠の表と見送りで黒田如水、長政親子を表現。馬上の長政が、関ケ原の戦いで敵将石田三成をにらみ付ければ、如水は九州の猛将を相手に合戦の指揮を執る。

 「地元の武将を題材にすることで、福岡の歴史を知るきっかけになれば」と人形師の室井聖太郎さん(58)。

 歴史上では戦いは実現しなかった両軍。山笠を舞台にした「武者対決」が福博で堪能できる。

    ◇   ◇

 1日に開幕した博多祇園山笠。街は活気にあふれ、福岡市内の14カ所では、勇壮、華麗な飾り山笠がお祭りムードに彩りを添えている。毎年、時代や世相を映し、市民や観光客を楽しませる飾り山笠。14日夜まで公開される、その魅力に迫る。


=2009/07/02付 西日本新聞朝刊=

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