古谷(江陵高)タカ1位に浮上 田中(創価大)と両にらみ

 「十勝の剛腕」に熱視線-。福岡ソフトバンクがきょう20日のドラフト会議で江陵高(北海道)の最速154キロ左腕・古谷優人投手(17)の1位指名を視野に入れていることが分かった。19日は東京都内で工藤公康監督(53)を交え編成会議を実施。創価大の最速156キロ右腕・田中正義投手(22)の1位指名が基本方針ながら、田中は複数球団による競合が必至。他球団の動向を見た上で、古谷の1位指名に踏み切る可能性もありそうだ。

 「ビッグ4」と互角 日本ハムに敗れ、3年連続日本一への道が途絶えた地・北海道。そこにソフトバンクの今ドラフトのキーマンである「十勝の剛腕」がいた。サウスポーで最速154キロを誇る江陵高の古谷。19日時点では創価大の田中を1位指名の本命と位置付けたが、他球団の動向次第では古谷の1位指名に踏み切る可能性もある。

 編成会議を終えた王会長は「今年は大変だよ。目移りするぐらい(1位候補が)多いから。毎年そうだけど12球団、悩んでるんじゃない?」と口にした。即戦力、将来性のいずれを重視するかという問いには「欲張っているからね」と玉虫色の回答にとどめた。

 今季のソフトバンクは日本ハムに大逆転を許し、目標のリーグ3連覇&3年連続日本一を逃した。豊富な戦力を背景に、過去3年は高校生投手を1位指名してきたが、田中は雪辱を期す来季へ向けた強力な一手となり得る存在。ただ、既にロッテ、広島、巨人が1位指名を公表しており、複数球団による競合は必至だ。

 一方、古谷は甲子園経験こそないものの、将来性豊かな左腕だ。今夏の北北海道大会では今年の高校生左腕最速となる154キロをマーク。鋭いスライダーも武器で、釧路工との準々決勝では8連続を含む大会記録の20三振を奪った。しなやかな腕の振りは、1990年代に中日のエースとして活躍した沢村賞左腕、今中慎二をほうふつとさせる。

 今夏の甲子園組では、投手で「高校生ビッグ4」と呼ばれる履正社高(大阪)の寺島成輝、横浜高(神奈川)の藤平尚真、作新学院高(栃木)の今井達也、花咲徳栄高(埼玉)の高橋昂也らが上位候補。他にも有力選手が多く、豊作の年と言われているが、古谷の潜在能力は「ビッグ4」と互角の高評価を受けている。

 「左腕不足」というチーム事情もある。今季は15勝で最多勝を獲得した和田が24試合に先発したが、左肘手術明けだった大隣の状態が思うように上がらず、和田以外の左腕が先発した試合はわずか4試合(山田3、大隣1)。左腕の台頭が望まれて久しいだけに、大きな伸びしろがある古谷の存在は非常に魅力的だ。

 編成スタッフ、スカウト陣は当日まで他球団の動向を精査し、1位指名についての最終判断を下す。複数球団による競合が必至となる田中の1位指名のデメリットが大きいと判断すれば、古谷の1位指名に踏み切る可能性もある。ドラフト会議の直前まで検討を重ねることになりそうだ。

 ◆古谷優人(ふるや・ゆうと)1999年2月19日、北海道幕別町生まれ。同町の札内南小4年で野球を始め、札内中では軟式野球部。江陵高では1年春から主戦投手。今夏は北北海道大会2回戦の旭川西戦で自己最速を4キロ更新する154キロをマーク。準々決勝の釧路工戦では8連続を含む大会新記録の20奪三振を記録し、チーム初の4強進出の原動力となった。176センチ、76キロ。左投げ左打ち。

=2016/10/20付 西日本スポーツ=

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