千賀替え球バリ重 WBC球対策に本格着手

笑顔でランニングする(左から)千賀、森、東浜、岩崎、飯田
笑顔でランニングする(左から)千賀、森、東浜、岩崎、飯田
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 黒船を大砲の弾で撃て!? 11月の強化試合で侍ジャパン初選出の千賀滉大投手(23)が26日、重量球トレでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)使用球対策に本格着手した。来年3月のWBC本大会を見据え、今回の強化試合で採用されるWBC使用球でキャッチボール。表面が滑りやすく、大きくも感じるというWBC球への対応を図り、同じ形状、大きさながら通常より重いトレーニング用ボールも使用した。

 秋季練習3日目、この日2度目のキャッチボールを終えた千賀のグラブには、2種類のボールがあった。比較的新しい方は、秋季練習初日からキャッチボールで使い始めたWBC使用球。少し土で汚れて使用感のある方は、トレーニング用の重いボールだった。「最初はWBC球でやって、最後は重い球でやってきました」と明かした。

 普段、使っているNPB統一球はミズノ社製。米ローリングス社製のWBC使用球に規格を近づけるために2011年から導入されたが、使用感は全くの別物だった。「最初は『やばい』と思いました。滑る」。誰もが感じるように表面が滑りやすく、また縫い目が高いせいか「大きく感じる」が、千賀の感覚だった。

 より握ろうとするため、前腕部に張りが出そうなことは容易に想像がついた。「重いボールでやっとかないと、絶対に『くる』な、と」。そこで目を付けたのが、通常の約1・5倍の200グラム前後とみられる重量ボール。普段から「フォームの矯正用」に使っていたものを、WBC球対策に流用することを思いついた。「どれだけ感覚を“バカ”にできるか。重いボールに慣れて、軽く錯覚させる」と狙いを語った。

 一方で、指の感覚をWBC球に慣らす作業も並行する。「ストライク入らない、じゃ話になりませんからね。家でもずっと触ってます」。25日に今季限りでの現役引退を表明している広島黒田が先発した日本シリーズ第3戦のテレビ中継に見入る間も、右手にはWBC球。「滑る状態のボールを。少しでも慣れるように」と、交換されたばかりの新球を想定している。

 「ちゃんと投げられるように。恥ずかしい思いをしないように」。初選出右腕の思いは初々しいが、先発ローテに定着した今季は12勝3敗の防御率2・61。侍ジャパン小久保監督からは先発、中継ぎ両方に適性のあるユーティリティー投手と期待される。準備に心を砕きながらも「まあ、まだロージンもつけてないので。何とかなるかなと思ってます」と悲観めいたところもない。 (森 淳)

=2016/10/27付 西日本スポーツ=

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