柳田40発打てるじゃろ ホークス達川ヘッド指令

打撃練習に励む柳田
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打撃練習を見守る達川ヘッドコーチ
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 おまえなら打てるじゃろ! 福岡ソフトバンクの柳田悠岐外野手(28)が1日、達川光男・新ヘッドコーチ(61)から来季の“40本塁打指令”を受けた。昨季トリプルスリーを達成し、今季は40本塁打40盗塁を掲げたが、厳しい攻めや故障などもあって目標を大きく下回る18本塁打。広島商高の大先輩でもある達川ヘッドは今季は右肘手術明けだった事情もくみ「40本打つ力はある」と猛練習の上での再挑戦へ背中を押した。

 午前中のメイン球場でのフリー打撃で、柳田が持ち前のフルスイングを披露した。柵越えは右へ、左へ。右中間へ特大の当たりは芝生席を軽々と越え、奥の雑木林に飛び込んだ。打撃ケージの後ろ。静かに見守っていた達川ヘッドコーチは練習後に真顔で言った。

 「40本、打つ力はある。そらあそうよ。打てるよ。やっぱ、スイングスピードよ。あれだけのスイングスピードがあればのう」

 「トリプルスリー」を達成した昨季は、中日のチーフバッテリーコーチとして対戦。ナゴヤドームで特大の2打席連発弾を食らっている。目標の40発に遠く及ばず、18発止まりだった今季の姿には、解説者として接した。開幕から1970年の巨人・王に並ぶ日本記録の18試合連続四球。そうした厳重マークで打撃を崩されたとの見方もあるが、達川ヘッドは昨年11月の右肘手術の影響を指摘した。

■「術後やったからの」

 「術後やったからの。肘の影響があって、打ち込みが足らんかったみたいや。ヒットは出てもな、ホームランがな。練習やってやって、ナンボの選手じゃろ。今はランニングと練習と、本人も考えてやっとるんじゃないの。本人からそう聞いたわけじゃないけえ、本人に聞いてやってよ。今はええ感じよ。ええ感じ」

 柳田の実感と符合した。「相手の攻め方は変わらんすよ。インコースもずっと攻められとるんで。自分の問題です。打てるものが、打ててない。去年は手術して、何もできんかった」。今秋も右肘関節炎で侍ジャパンは無念の辞退。守備での送球は現在も自重しているが、打撃には支障がない。フリー打撃後にランニングメニューでしぼられた上で、ティー連打、ロングティーを交えた今秋初の特打を約1時間。「きついですけど、今はおもろいです」と充実の表情だ。

 達川ヘッドの思いは「40本打ってもらわんと。そういう選手になってもらわんと困る」と、広島商高の先輩、野球人としての願いも込みだ。前日の就任会見直後から精力的に動き回り、この日もキャンプ地を後にしたのは午後6時。就任以前からの所用のため一時チームを離れ、8日にあらためて宮崎入りの予定だ。

 帰りの車に乗り込む際は、工藤監督から先に乗車を促されてやんわり固辞し、報道陣に投げかけた。「こういうの何て言うか知っとるか? 終身路(みち)を譲るも、百歩を枉(ま)げず」。一生道を譲り続けても遠回りは小さなもの-の意。謙譲の大切さを説いた言葉だ。何につけても一家言ある男が、口角泡を飛ばしてV奪回へチームを鼓舞する。 (森 淳)

=2016/11/02付 西日本スポーツ=

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