正義よハッタリかませ ポジティブ松田ゲキ ネガティブ発言聞き「大切な後輩」にエール

投内連係で本塁への送球がそれ、ぼうぜんとする田中
投内連係で本塁への送球がそれ、ぼうぜんとする田中
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投内連係で捕球し損ねる田中
投内連係で捕球し損ねる田中
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真剣なまなざしで特打をする松田
真剣なまなざしで特打をする松田
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■きょう侍集合

 正義よ、前だけ向いていけ! WBCに日本代表として出場する福岡ソフトバンクの松田宣浩内野手(33)が、ドラフト1位ルーキーの田中正義投手(22)=創価大=に「マッチ流エール」を送った。ホークスキャンプを打ち上げた21日、1軍生き残りを懸けたサバイバルの渦中にいる右腕に対し、後ろ向きな言葉で自分自身を苦しめないよう求めつつ、開幕ローテ入りへ激励の言葉を投げ掛けた。「侍ジャパン」のメンバーは22日、宮崎市内の宿舎に集合する。

■苦戦続きの後輩に

 午前中の投内連係と挟殺プレーの練習は、予定時間を30分以上も過ぎ、2時間に迫ろうとしていた。捕球などでミスが続いた田中は悪送球後に立ち尽くしてカバーに走らず、先輩野手に叱られる場面もあった。心中を察した松田が三塁から「大体でいいよ!」と肩の力を抜いた送球を促した。

 5球団競合の逸材が送る葛藤の日々。守備は「苦手」と田中本人が認めている。「下手くそ」「厳しい」「通用しない」といったネガティブな発言は松田の耳にも伝わっている。「個人的には、マイナスのことは言わん方がいいと思うね。力はあるんやから、それで補うぐらいでエエんよ」。自分を客観視した率直な感想でも、口にした己の言葉に引きずられないかが心配だった。

 希望枠入団の松田自身、1年目の春季キャンプで先輩投手の球が「見えん」と感じた。「えらいとこに来た」とも思ったが、あえて虚勢を張ってきた。「思ってても言わんでエエ。ハッタリかますぐらいでエエ」

■王会長「カラ元気」

 異口同音だった。個人名こそ挙げなかった工藤監督は「失敗しても『たまたまっすよ』ぐらいでいいんだ」とずぶとさを求めた。練習を見守った王会長も「カラ元気でいいんだよ。役者さんの演技も、芸事の振り付けも、だんだん本当になってくる」と“演じる”ことの大切さに言及した。

 WBCへ向かう松田の言葉はプラスに振り切れていた。「100パーセントの状態で代表合宿に入れる」「自信を持って、試合で思う存分、自分のプレーを」「必ず小久保監督とともに世界一奪還」…。青木、内川に次ぐ年長者の言葉には“熱”がある。「打って守って走って、プラス元気。声の調子もいい。年は上の方だけど、侍ジャパンで一番、元気出して」。前回大会経験者。不安や怖さはおくびにも出さない。

 ともに特守に臨んだ内川の手を取ってファンに掲げ「1カ月、WBCに行ってきます」とあいさつ。球場を去る際には、田中に声を掛けた。「おらん間に必ずローテを取れよ」。すると「頑張ります」と返ってきた。「大切な後輩の一人。頑張ってほしいよね。帰ってくる頃には決まってるわけやから」。ここから先は、それぞれの戦場だ。 (森 淳)

=2017/02/22付 西日本スポーツ=

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