真砂5年目プロ初安打1号 ホークス4発!!首位固め2.5差

5回無死、プロ初安打となるソロを放ち、柳田(9)と抱き合う真砂
5回無死、プロ初安打となるソロを放ち、柳田(9)と抱き合う真砂
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 首位に返り咲いたホークスにニューパワーが加わった。「ミギータ」こと5年目の真砂勇介外野手(23)がプロ初安打の1号ソロ。師匠でもある「ギータ」こと柳田悠岐外野手(28)に熱い抱擁で祝福された。4発5得点で9連戦の勝ち越しも決め、貯金は今季最多の31。楽天とのゲーム差は初めて2・5に拡大だ。4日からは12連勝中の西武と3連戦。真っ赤に燃える獅子を止めて首位を固める。

■中堅右3階席に

 失敗は恐れない。師匠譲りの思い切りのよさでバットを振り抜いた。3点リードの5回無死。真砂が、山崎福の初球チェンジアップを豪快なフルスイングで捉えた。勢いよく飛び出した打球は、中堅右3階席フェンスに直撃。記念すべきボールは、グラウンドに跳ね返った。通算6打席目で放ったプロ初安打が、プロ初本塁打だ。

 「素直にうれしい。頭が真っ白になって、気付いたらベンチに座っていた。自主トレから一緒にやってもらって、やっと恩を返すことができた」

 打った瞬間からベンチに座るまでの「空白」の時間には、ハイタッチでの出迎えで最後に待っていた柳田と抱擁があった。初回に26号2ランを放った師匠に負けず劣らずの豪快なスイングとその飛距離から、ついた異名は右のギータで「ミギータ」。自主トレでも師事しながら、ここまでは結果を残せず「名前負け」の感も否めなかった期待の右の大砲候補が、ようやく覚醒への一歩を踏み出した。

 昨秋、メキシコで開催されたU-23(23歳以下)ワールドカップでMVP。今季のブレークを期待されたが春季キャンプでアピールに失敗した。1歳下の上林が球宴にも初出場を果たす中、真砂は5年目の今季も2軍暮らしが続いた。

 チャンスが訪れたのは球宴明けだ。7月26日に今季初昇格し、30日の日本ハム戦でプロ初出場、初スタメン。だが、捉えたライナー性の打球が2度も野手の正面を突くなど不運もあり無安打に終わった。激しい競争の中ではそうそうチャンスがないことは理解している。沈みそうなところで師匠が救ってくれた。

 30日の試合後。柳田から「(不運といっても)でも、やっぱすげぇやつは打つからなぁ」と、一度は傷に塩を塗られた。だが、すぐに「俺、(初安打が)12打席目やった。1年目、5タコ(笑)」。続けて「試合には出られんけどずっと1軍におれるのと、2軍に落ちるかも分からんけど試合に出て経験できるのとどっちがええか。試合に出てナンボ。結果出してナンボよ」。緩急自在の愛あるアドバイスに、通算81打席目だった師匠のプロ1号をはるかに上回る結果で応えてみせた。

 2回には塚田もプロ2号のソロ。新星の登場に工藤監督の表情も緩んだ。「今こうやって若い人たちが出てくるというのは、ありがたい」。連勝で首位をキープし2位楽天とのゲーム差は初めて2・5に拡大。ニューパワーの登場で勢いを加速させた工藤ホークスが、12連勝中の獅子を止める。 (倉成孝史)

    ◇      ◇

■高校時代も衝撃の一発から

 京都・西城陽高時代も衝撃弾からプロの道を切り開いた。1年の5月。真砂は練習試合で左翼越えの高校初アーチを放った。相手校の球場のネット上段に突き刺さる、130メートル級の特大弾。敵将は「あんなところまで飛んだのは初めて見た。あれが1年でしょ」と目を丸くしたという。

 昨オフ、恩師の南條浩一監督(現山城高監督)と酒を酌み交わした。当時の部長や主将らと焼き肉を囲んだ席で、真砂はこう宣言した。「ほんまに層が厚いんで大変だけど、いいチームに入らせてもらった。今年こそは頑張りたい」

 5年目のプロ初安打が初本塁打。南條監督は「プロはダメ元でというのが本音だった。ようやった」とたたえた。真砂の兄成夫さんとともに、スタンドで見届けた母栄子さんは涙ぐんでいた。試合後、息子からLINEで届いたメッセージは「ホームランボールは両親にプレゼントします」だった。 (小畑大悟)

=2017/08/04付 西日本スポーツ=

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