ホークス松田は優勝決定のラストシーンに顔を出す男 3年前もWBCも今季も

9回2死二塁、西武の代打・メヒアの打球を処理する松田
9回2死二塁、西武の代打・メヒアの打球を処理する松田
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 西武3‐7ソフトバンク(16日・メットライフドーム)

 ベンチではチームメートが、我先にグラウンドへ飛び出そうとしていた。リハビリ中の内川、川崎に、自身の後に選手会長を任せた長谷川ら、ファームから駆けつけた仲間もいる。9回。ソフトバンクは守護神サファテが2点を失いながら、2死までこぎ着けていた。

 西武の代打メヒアは、内角156キロにどん詰まりのゴロ。サード松田はひと思いに捕って、一塁へ送球した。「別に大事にいくことなんかないよ。普通にアウト取るだけ、成立させるだけ」。送球の余韻の中で、歓喜の輪が押し寄せてくる。こんなことを考えていた。

 「デニス(サファテ)が三振取ったら、キャッチャーと抱き合う絵になるけどね。2017年の優勝の絵として(自身が)ずっと残るわけやから。いいボールが放れましたわ」。それが2014年、2位オリックスとのレギュラーシーズン最終戦「10・2」決戦で、延長10回にサヨナラ優勝決定打を放った男の発想だ。

 昨年の9月28日、ナイターの敵地ロッテ戦の8回。電光掲示板に、優勝マジック1としていた日本ハム勝利の結果が表示された。一時11.5ゲーム差をつけながらの歴史的な逆転V逸。どこか現実味に欠ける感覚の中で、松田は宿舎へ向かうバスに揺られた。「なんで優勝できんかったんやろ」。スポーツニュースは見なかった。ベッドに潜り込み、朝を待つだけの時間を過ごした。

 転機を欲した。入団以来の背番号5を、オフに3へ変えた。以前、一度は思いとどまったことだったが、背番号3の代名詞・長嶋茂雄氏への憧れを捨てきれなかった。「11年前(プロ1年目)と同じような気持ち」で迎えた今年。もっとも、順風満帆とはいかなかった。

 開幕前のWBCでは米国との準決勝で、守備のミスが決勝点に直結した。9回2死、空振り三振に倒れ最後の打者になった。シーズン開幕後は、国内投手と対する感覚を取り戻すのに苦しむ。ノーアーチが丸1カ月も続いた。

 ただ、その都度「いい経験をさせてもらった」と本心から言ってきた。打っては3打数無安打だった優勝決定の試合も「最後のアウトを取れて良かった。独特の緊張感の中でやらせてもらった」と振り返った。今季ここまで打率.262、23本塁打、66打点。この水準にとどまってはいられない。日本一のラストシーンを、心からの笑みで彩りたい。

=2017/09/17 西日本スポーツ=

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