ホークス吉村が一発回答 江川、塚田とCS生き残り争い

5回1死、左中間に同点の1号ソロを放つ吉村
5回1死、左中間に同点の1号ソロを放つ吉村
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■ロッテに競り負け

 クライマックスシリーズ(CS)に向けて、ベテランが猛アピールだ。この日約5カ月ぶりに1軍に昇格した吉村裕基外野手(33)が、5回に一時同点となる今季1号ソロ。江川、塚田とともに繰り広げる右打者のサバイバルレースで結果を出した。パ・リーグ王者の工藤ホークスは16日にリーグ優勝を決めた後、2勝6敗と勢いを失っている。主力の故障者に加え、得意の先行逃げ切りができないなどもどかしい戦いが続くが、激しいチーム内競争をCSへの起爆剤にしたい。

■一時同点1号

 生き残りを懸ける男の意地だった。積もった鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような一発。バットを高々と放り投げる独特のフォロースルーも決まった。5回に飛び出した吉村の同点ソロ。5カ月ぶりの1軍で見せた文字通りの一発回答だ。

 「1軍に上げてもらって、スタメンで試合に出させてもらったので、絶対に打ってやろうという気持ちだった。チームの優勝に何一つ貢献できなかった。(1軍に)呼んでいただいたので、少しのチャンスを生かしたかった」

 松田の一発で1点差に迫った後の5回1死。追い込まれながらも、二木の高めに入った外寄りのフォークを逃さなかった。完璧に捉えた打球は、左中間席の中段まで届いた。長い2軍生活を経ての今季1号。横浜(現DeNA)時代の2006年から12年連続の本塁打を記録した。

 「年も年だし、今回呼ばれたけど、まだ(先のことは)分からない。しっかり自分の悔いが残らない打席にしていきたい」。プロ15年目のアーチストは悲壮感すら漂わせた。4月23日に出場選手登録を抹消されると、なかなか1軍から声が掛からなかった。残りわずか6試合で巡ってきた千載一遇のチャンスを生かさない手はなかった。

 逆転のCSメンバー入りに向けて、最高のアピールにもなった。工藤監督は「ここにいる選手だけでやるわけではない。調子のいい28人を勝てるメンバーとして選んでいく」と断言。シーズンの成績よりも状態を優先していく考えだ。CSに進出する西武にはエース菊池、楽天には抑えの松井裕と強力な左腕がいる。右の切り札として、吉村と江川、塚田らとの競争はし烈を極める。

 「そこ(競争)は考えていない。悔いを残さないように与えられたところを全うしたい」と吉村は目の前の試合に全力を注ぐ。2014年にはCSでMVPに輝き、短期決戦での爆発力は織り込み済み。眠っていた和製大砲がCSに向けて、火を噴き始めた。 (小畑大悟)

=2017/09/27付 西日本スポーツ=

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