CSファースト西武×楽天分析【投手編】切り札・高橋朋と松井裕の必要性

レギュラーシーズン最終盤に戦列復帰した西武の高橋朋=メットライフドーム、10月2日
レギュラーシーズン最終盤に戦列復帰した西武の高橋朋=メットライフドーム、10月2日
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復調が待たれる楽天・松井裕
復調が待たれる楽天・松井裕
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 【CSファーストステージ直前分析〈1〉】

 14日から始まるクライマックスシリーズ(CS)、パ・リーグのファーストステージでは2位の西武と3位の楽天が激突する。西武にとっては4年ぶりのCS、しかも本拠地開催。楽天はレギュラーシーズンで大きく負け越した相手へのリベンジを期す。両者の激突をデータから展望する。第1回は投手編。

 〈西武の今季楽天戦成績〉

 ・16勝8敗1分け

 ・防御率 3.07

 ・失点 87

 ・被本塁打 21

 第1戦先発が見込まれる菊池の絶対的優位は動かない。16勝、防御率1.97の2冠エースは、今季楽天戦で8戦8勝。今年に限ったことではなく、昨年5月の敗戦を最後に、直近11戦11勝と圧倒している。楽天戦での防御率は今年0.82で、2016年1.62、15年0.96。楽天打線に十分、苦手意識を植え付けていると言える。

 苦手な打者もほぼおらず、5打席以上対戦した楽天打者で、打率.250以上打たれたのはペゲーロ(.348)一人。軒並み2割未満に抑えており、アマダーに18打席、茂木に12打席で1安打も許さなかった。

 チームはメットライフドームでの楽天戦で、9勝3敗と大きく勝ち越し。試合内容には、やや偏りがある。救援陣にホールドやセーブがついたのは、うち2試合だけ。菊池が終盤まで投げているか、大量リードの展開が多かった。先発陣の楽天戦防御率を見ると、十亀の1.78まではいいが、多和田6.00、野上15.00。短期決戦は先発を引っ張りにくく、ブルペン陣が重要度を増す。特に、左打者の多い楽天打線を考えると、リリーフ左腕がポイントになりそうだ。

 牧田と並んでチーム2位の58試合に登板した武隈が、夏場から状態を落とし、左肩違和感で9月に一時離脱。続く存在は今季1ホールドの野田ぐらいだったが、レギュラーシーズン最終盤で、トミー・ジョン手術明けの高橋朋が戦列復帰した。1軍ではまだ3試合登板したにすぎず、過度の期待は酷ながら、手術前年の15年は銀次を5打席で完璧に封じ、楽天戦防御率1.29をマーク。切り札的存在になれる要素はある。

 〈楽天の今季西武戦成績〉

 ・8勝16敗1分け

 ・防御率 4.64

 ・失点 130

 ・被本塁打 28

 全て今季カード別でワースト。防御率4点以上も失点3桁もこのカードだけで、8月から9月にかけて、引き分けを挟んで西武戦10連敗という結果にもつながった。その11試合の間、先発は則本、岸が1度ずつで、美馬が2度。3本柱以外の投手の先発試合が多かった側面もある。

 ただ、その則本は今季西武に相性が悪かった。4年連続の奪三振王は10月2日にチームの西武戦連敗を止めたものの、今季このカード4試合で1勝2敗、防御率5.76。過去2年の2点台から急激に悪化した。今季10打席以上対戦した打者4人のうち、浅村、秋山、源田に3割超の打率を残されている。山川に6打席5打数で2発と二塁打の計3安打を献上。相性の良かった打者がほとんどおらず、メヒアの7打席7打数無安打、4三振が例外のように映る。

 双璧を成す岸は3試合で2勝1敗、防御率2.45と、昨季まで所属した古巣相手に安定した投球を見せた。このうちメットライフドームで投げたのは5月7日の1度きり。西武ファンからのブーイングも聞かれた中で、7回をソロ2発の2失点に抑えて白星を挙げているが、この後、全く登板していない。かつての本拠地で再び好投できるか。楽天の命綱を握っている。

 先発ができるだけ長い回を投げ、接戦に持ち込むことができれば、勝機は十分にありそうだ。福山は西武戦7試合に登板して無失点で、ハーマンも防御率2.79。高梨は同1.35ながら7試合で5失点しているのが気がかりだが、ある程度の継投の形は見える。

 それだけに、クローザー松井裕の復調が待ち望まれるところだ。7月末に左肩故障で離脱するまで、西武戦6試合に登板して無失点。被安打は合計で2と完璧に近い内容。8月に復帰も、今度は左肘の違和感で出場選手登録を外れており、どこまで状態を上げられるか。投手陣全体に影響しかねず、松井裕が苦しむようなら、今季データ通りに苦しい戦いとなりそうだ。

 (野手編は14日に公開予定)

=2017/10/13 西日本スポーツ=

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