松坂から“恩返し” 好機で柳田2三振、ソフトB3連敗 メジャー流・動く球に苦杯

2回2死満塁、見逃し三振に倒れる柳田。投手は松坂
2回2死満塁、見逃し三振に倒れる柳田。投手は松坂
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2回1死満塁、空振り三振に倒れ悔しがる中村晃
2回1死満塁、空振り三振に倒れ悔しがる中村晃
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5回1失点で古巣相手に今季3勝目を挙げた中日・松坂
5回1失点で古巣相手に今季3勝目を挙げた中日・松坂
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 ◆中日5-4ソフトバンク(8日・ナゴヤドーム)

 工藤ホークスが、昨季までチームメートだった中日の松坂大輔投手(37)に手痛い“恩返し”を食らった。打線が好機を生かせず、5回まで1得点。対決を楽しみにしていた柳田悠岐外野手(29)も2三振を喫するなど「技巧派」にモデルチェンジした右腕を捉えきれなかった。投打ともに覇気のない戦いぶりで3連敗。首位西武とのゲーム差は「5・5」に広がった。

■先制後好機生かせず

 故障者が相次ぐなど投手陣のやり繰りに四苦八苦しているホークスにとって、こんな皮肉な結末はないだろう。昨季まで3年間在籍して1軍登板1試合に終わった松坂に“喜べない恩返し”を食らった。神宮からの連敗は「3」に伸び、沈痛なムードに包まれた。

 スコア上は1点差の惜敗ながら、序盤の残塁地獄が最後まで尾を引いた。敗因は、制球に苦しむ立ち上がりの松坂を引きずり下ろせなかったことだ。2回1死満塁から塚田の二ゴロが野選となり先制。なおも全部の塁が埋まった局面で、中村晃が空振り三振。今季満塁機では4打数4安打の打率10割だった頼みの柳田も外寄りの“動く真っすぐ”で見逃し三振に倒れた。

 「チャンスで打てなかったのが全て。いいところに投げられた」。4回2死二塁でもバットが空を切った柳田は4番打者として敗戦の責任を背負い込んだ。試合前から松坂との対戦を「楽しみですよ。格好いい、スーパースター」と心待ちにしていたからこそ、悔しさが募る。子供心をくすぐられたのが甲子園で躍動する松坂の勇姿。「小4ぐらいのとき、松坂さんが投げているのを見て、甲子園に出たいと思った」。夢を追うきっかけとなった。

 「平成の怪物」と呼ばれた、往年の剛速球はない。この日の最速は142キロ。打者の手元で微妙に変化させる、メジャー仕込みの“動くボール”で立ち向かってきた。初回2死満塁の先制機で中飛に倒れた松田は「真っすぐを動かして丁寧に投げていた。きれいな球は1球もなかった」と振り返る。ホークスでリハビリに明け暮れた苦しい3年間を経て「技巧派」として活路を見いだした37歳の右腕。その必死な姿の前に5回まで9残塁を計上し、完全な引き立て役に回った。「要所でいいところに来ていたように感じた。あと1本というところかもしれないけど、いい球が最終的には決まっていた」と工藤監督も認めるしかなかった。

 交流戦は初戦から6連勝を飾りながら、3連敗と急失速。パ・リーグの順位では首位西武とのゲーム差が5・5に広がり、4位オリックスには0・5差に迫られるなど再びBクラスの危機に直面した。積極的な代打策や勝ちパターンの救援投手の投入も実らなかった工藤監督は「何とか(しよう)とみんなで頑張ったけど、出し尽くして負けたので悔いはない」と語気を強めた。かつての栄光をかなぐり捨て、新天地で復活を遂げた松坂の気迫を見習うしかない。 (小畑大悟)

 ◆12年ぶりのVSタカ戦 松坂がホークスと敵味方に分かれて戦うのは、西武に在籍していた2006年10月のプレーオフ第1ステージ第1戦以来。ホークスのエース斉藤和巳(現本紙評論家)との息詰まる投げ合いを1-0で制した。なお、西武に入団した1999年から2006年までホークス戦通算30勝15敗(レギュラーシーズン28勝15敗、プレーオフ2勝0敗)を挙げた。

=2018/06/09付 西日本スポーツ=

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