三塁打王ソフトB上林、奇跡の逆転Vへ 12球団単独トップ12本目

8回無死、左中間への打球を放ち三塁に滑り込む上林
8回無死、左中間への打球を放ち三塁に滑り込む上林
写真を見る

 ◆ロッテ0-3ソフトバンク(19日・ZOZOマリンスタジアム)

 ネバーギブアップの思いを、上林が一振りに込めた。互いに無得点のまま迎えた8回。先頭で打席に入り、酒居に3球で追い込まれたが簡単には引き下がらない。ファウルで粘ってからの8球目。低めの直球をはじき返し左中間を破った。迷うことなく積極果敢に二塁を蹴っての三塁打。打線が7回まで酒居にわずか2安打に抑え込まれていた中で、大きな風穴をあけた。

 「打席に行く前に藤本(打撃)コーチに、何が何でも(塁に)出てこいと言われた」。義務付けられた出塁を果たすだけでなく、1人で無死三塁という絶好の得点機を生み出した。この一打で、7回まで元気のなかった打線を鼓舞すると、続くグラシアルが適時二塁打。上林が先制のホームを踏み均衡を破ると、相手の悪送球や明石の適時打でこの回一挙3点を奪った。

 自身が去年味わった悔しさを、奇跡の逆転Vへとつなげようとしている。初めて規定打席に到達した昨季は2割6分の打率を残したが、9月は大きく調子を落とし月間打率が1割8分5厘。そのまま復調できずクライマックスシリーズファイナルでは第3戦でスタメン落ちし、第5戦からは登録も外れ、チームが日本シリーズ進出を決定させた中、悔し涙を流した。

 「(今年は)9月はよかったなと言えるようにしたい」と意気込んで臨んだ今月は、1日の楽天戦で同い年の松井から延長10回に決勝弾を放つなど、2試合連発の好スタートを切った。チームが3連敗を喫した15日からの西武3連戦でも目標の20本塁打に到達するなど2発をマーク。9月の月間打率は、月別最高となる4割1分3厘(46打数19安打)だ。三塁打はこの日で12本目で両リーグ通じて単独トップ。あと1本でれば歴代5位に並ぶ。

 好調の要因を問われると「(チームが)後がないという追い込まれた状況でやっているので」と、強い責任感がにじむ。「ギータさん(柳田)も今宮さんもいないのは痛いけど、みんなでカバーしていきたい」。可能性は低くとも、そのバットで奇跡を起こしてみせる。 (倉成孝史)

◆球団記録は15本

 上林が8回にロッテ酒居から左中間三塁打を放ち、今季の三塁打数を両リーグトップの12本とした。パ・リーグ2位の西武源田とセ・リーグトップの広島田中はともに9本で、19日現在で2桁に達しているのは上林だけだ。レギュラーに定着した昨季は134試合に出場して5本で今季は大幅に増やしている。シーズンの日本記録は1951年の金田正泰(阪神)の18本で、球団記録は南海時代の50年に蔭山和夫が記録した15本。

=2018/09/20付 西日本スポーツ=

今日の西スポ紙面はこちら 西スポプラス

西日本新聞のイチオシ [PR]

ソフトバンクホークス選手の写真販売中!

西日本新聞のイチオシ [PR]