ソフトB加治屋、涙のリベンジ完璧救援 前日はV打浴びる 工藤監督から「次も頼むぞ」

8回を三者凡退で終え、目頭を押さえながらベンチに戻る加治屋
8回を三者凡退で終え、目頭を押さえながらベンチに戻る加治屋
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 ◆パ・リーグCSファーストステージ:第3戦 ソフトバンク5‐2日本ハム(15日・ヤフオクドーム)

 重圧から解き放たれた右腕は、心とともに涙腺も緩んだ。ベンチに戻ってきた加治屋は、目を潤ませていた。「うれしいというか、ホッと安心して…。こんなのは記憶にないです」。一夜にして借りを返し、CSファーストステージ突破をたぐり寄せたセットアッパーの感情があふれた。

 リベンジのマウンドだった。いつものようにリードした8回に登板した加治屋が、最初に迎えた打者は大田。「運命というか、野球の神様がいるのかなと。やり返すチャンスはあそこしかなかったので」。前日の第2戦で痛恨の一打を許した相手だった。

 初球のカーブでストライクを奪うと、2球目からはフォークを続けた。前日からタイミングが合っていなかった落ちるボールで三ゴロに仕留めた。

 勢いづいた右腕はクリーンアップも寄せ付けない。近藤からフォークで空振り三振を奪うと、中田をカーブで遊ゴロに仕留め、反撃の糸口を全くつかませなかった。

 前日の反省を糧にした。同点の8回2死二塁、大田をフォークで追い込みながら、勝負球には甲斐のサインに首を振ってまで内角直球にこだわった。「選択に悔いはないけど、投げきれなかった技術とメンタルのなさが悔しかった」。左越えの決勝二塁打となった映像を何度も見返した。

 運命の第3戦。ブルペンから落ち着かなかった。「名前を呼ばれるんだろうか」。球団タイ記録の72試合に登板しながら、不安に陥った。8回に送り出されると感極まった。「呼ばれた時からウルウルして。一人抑えて泣きそうだった」。マウンドで必死に涙をこらえていた。

 「やったな。8回をまた任せるから。次も頼むぞ」。工藤監督からの言葉が身に染みた。お立ち台に立った指揮官から「本当に良かった。おめでとう」と声を掛けられた。飛躍のシーズンは終わらない。王者西武と相まみえるファイナルステージでも、背番号14が8回のマウンドに立ちはだかる。 (鎌田真一郎)

=2018/10/16付 西日本スポーツ=

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