ソフトバンク史上最大11人リストラの理由 五十嵐、寺原、城所も…

ヤフオクドームに訪れた五十嵐
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戦力外を通告された寺原
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戦力外を通告された城所
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戦力外を通告された摂津
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球団事務所を訪れた右から茶谷、笠原、張本
球団事務所を訪れた右から茶谷、笠原、張本
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 球団がソフトバンクとなった2005年シーズン以来、最大のリストラだ。福岡ソフトバンクは4日、12年の沢村賞右腕、摂津正投手(36)をはじめ、五十嵐亮太投手(39)、寺原隼人投手(35)、城所龍磨外野手(33)ら8選手に来季の選手契約を結ばないことを通告したと発表した。すでに通告している3人を含め計11人は過去最多。日本一の歓喜から一夜明け、厳しい現実が待っていた。

 2年連続日本一を達成し、祝勝会で美酒を浴びたメンバーであっても容赦はない。歓喜の輪に加わっていた五十嵐、寺原、城所にも厳しい通告があった。

 日本一とはいえ、ペナントレースでは開幕直後に1日だけ3チームで首位に立っただけで、4月からは西武に首位を独走された。「血の入れ替え」による若返りは、球団にとっても急務となり、「実績組」も大リストラの対象になった。

 この日、球団は摂津や2014年クライマックスシリーズ(CS)の最優秀選手賞(MVP)吉村らを含め、8選手に戦力外通告したことを発表。第1次戦力外通告の古沢、小沢、黒瀬の3人を合わせると計11人で、05年の10人を超えて最多となった。育成選手もこれまでに8選手に戦力外通告しており、近年例を見ない事態。今季限りで現役を引退した本多を含めると、今季制限いっぱいの70人だった支配下枠を12枠空けたことになる。

 功労者も多く、苦渋の決断であったことは想像に難くない。三笠球団統括本部長は「心苦しいところはある。中長期的に強いチームづくりをしていくなかで、みんな貢献してくれたけど…」と説明した。

 大なたを振るった背景には、先月25日に行われたドラフト会議での大量指名がある。08年以来、10年ぶりとなる支配下7人を指名。1位指名の最速159キロを誇る甲斐野=東洋大=をはじめ、5人までもが右投げの大学、社会人投手で即戦力としての期待がかかっている。さらに、今季の「勝利の方程式」となった8回加治屋、9回森の両右腕が成長。昨季のセットアッパー岩崎、守護神サファテも来季には復帰する見込みで、ベテラン右腕には、より厳しい状況になっていた。

 プロ15年、ホークス一筋の城所や、昨秋「茶ゴジラ」と命名され飛躍を期待された高卒3年目の茶谷、同6年目の左腕笠原、16年に支配下登録された5年目の捕手張本にも、来季の契約を結ばないことを通告した。

 ◆来季40歳も現役続行へ 五十嵐

 五十嵐は現役続行に意欲を示した。腰痛に悩まされた今季は日本で最少の登板23試合にとどまり、0勝1敗で防御率4・50に終わったが、シーズン終盤の状態は良好だったという。「僕自身は現役を望んでいる。まだユニホームを脱ぐわけにはいかない。体も元気だし(日本一の)喜びや(シーズンの)悔しさを来年への力につなげる自信はある」。40歳を迎える来季に向け、プレー先を探していく方針だ。

 ◆「結果がすべて、仕方ない」寺原

 寺原が戦力外通告を真摯(しんし)に受け止めた。プロ17年目の今季は21試合に登板。西武とのCSファイナルステージでは中継ぎとして登板し、広島との日本シリーズでも出場40人枠に入っていた。「結果がすべての世界。(戦力外通告は)仕方ないと思っています」。現役続行への思いはあるものの「まずは家族と話し合って、今後を決めたい」と話した。ドラフト1位で2002年ダイエー(現ソフトバンク)に入団。その後は横浜(現DeNA)、オリックスを渡り歩き、12年オフにFAで古巣ホークスに復帰していた。

 ◆「鷹でプレーでき感謝」城所

 城所も来季現役続行の道を模索していくことを明かした。昨年から若手の台頭もあり出場機会が減少し、今季は41試合で打率1割6分7厘。広島との日本シリーズでも出場はなかった。2016年の交流戦でMVPにも輝いた俊足巧打の外野手は「15年間、強いホークスでプレーさせてもらい感謝しかない。家族と相談して、現役を続けられるのなら道を探っていきたい」と今後について話した。

 ◆摂津「可能な限り、現役にこだわりたい」

 摂津が現役続行に並々ならぬ意欲を示した。プロ10年目の今季は7試合に登板して2勝4敗、防御率5.16。昨年、一昨年も7試合登板と近年は登板機会に恵まれなかったが、2012年には最多勝と最優秀投手(勝率7割7分3厘)のタイトルを手にし、沢村賞にも輝いた実績を誇る。かつてエースと呼ばれた男は「現実はしっかり受け止めたい。結果が全ての世界」と話す一方で「自分の中ではまだ現役への思いが強い。可能な限り、現役にこだわりたい」と前を見据えた。

 ◆茶谷、笠原、張本、来季育成契約も

 高卒3年目の茶谷は戦力外通告に戸惑いを見せた。昨季プロ初安打をマークし待望の大型内野手として期待されたが、今季は1軍に昇格できなかった。同期の小沢、黒瀬が第1次戦力外通告を受けており、今後について「親とも話して考えます」と語った。6年目左腕の笠原は未勝利ながら「7勝を超えたい」と元巨人の兄の通算勝利を目標にしており、5年目の捕手張本とともに現役続行を希望。3人とも来季育成契約を結ぶ可能性がある。

 ◆退団 福岡ソフトバンクは4日、橋本敬司アドバイザーが退団すると発表した。

=2018/11/05付 西日本スポーツ=

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