ソフトB新井コーチ「超一流育てる」 最初のターゲットは韋駄天 就任即7時間超指導

釜元(左)にスイングを教える新井コーチ
釜元(左)にスイングを教える新井コーチ
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03年に打率3割2分4厘をマークした村松
03年に打率3割2分4厘をマークした村松
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■秋季キャンプに合流

 2008年以来の福岡ソフトバンク復帰となる新井宏昌2軍打撃コーチ(66)が14日、宮崎市内で行われている秋季キャンプに合流し、ジャージー姿のまま7時間を超えて熱血指導した。過去にイチローら数々の名打者を育て上げた名伯楽が、チーム合流初日のターゲットにしたのは16、17年にウエスタン・リーグの盗塁王に輝いた来季8年目の釜元豪外野手(25)。過去1軍出場9試合と伸び悩む韋駄天(いだてん)に、自らスイングも披露し技術を伝授した。同日にはアイビースタジアム内で就任会見も行われ、背番号は「77」に決まった。

■背番号「77」

 常勝ホークスの未来を支える選手育成に向けて、新井コーチが並々ならぬ意欲を示した。就任会見では「個性に合った指導をしたい。走る、守れるを兼ね備えていて、打てる超一流の選手を育てることができればいい。若い選手を成長させ、覚醒させたい」と意気込んだ。

 会見が終わると、すぐさまジャージー姿に着替えグラウンドに姿を見せた。フリー打撃が始まるとバットを手にした。イチローをはじめ、ホークス時代には村松や川崎を育てた名コーチが、最初にスイングをして見せるなど身ぶり手ぶりを交えて指導したのは釜元だった。

 「村松コーチから『見てあげてくれ』と頼まれた。来年が勝負の年だと。足はあり2軍で打てるが、1軍ではもっと上の打力が必要だと、ね」と明かした。釜元は50メートル6秒前半の俊足で、2年連続してウエスタンでの盗塁王の実績もある。工藤監督も「打力が付けば、1軍で活躍できる一人だと思っている」と高い期待を寄せているが、1軍では過去9試合で無安打と打力が課題のまま7年目のシーズンを終えた。

 新井コーチが「よく覚えている」と語ったのが2003年。当時現役の村松コーチは、俊足を生かすためたたきつける打撃を実践していたが、伸び悩んでいた。だが新井コーチがレベルスイングの重要性を説いて指導したことなどで、同年は3割2分4厘を記録。打線全体はプロ野球史上最高のチーム打率2割9分7厘をマークした。

 同じく今回の就任でも俊足で、打力が課題の選手にまず目を付けた形となり「右手の使い方を伝えた。ヘッドを走らせることで鋭い打球が飛ぶから」と説明。釜元も「1軍で出たいなら、結果を残すしかない。生かしていきたい」と感謝して教えを吸収する考え。

 昨年9月は野茂英雄氏の計らいがあり、米アリゾナ州でパドレスの若手を指導。今春も米メジャーキャンプを視察した。「若い人と接するのは楽しい。この経験が今回の就任につながった」と新井コーチは笑う。球場を出たのは日もすっかり沈んだ午後6時前。「(自身の)最後の仕事」とも位置づける精力的な名伯楽が、次代の担い手を育て上げる。 (山田孝人)

 ◆新井宏昌(あらい・ひろまさ)1952年4月26日生まれ。大阪府出身。大阪・PL学園高、法大を経て、75年、ドラフト2位で南海(現福岡ソフトバンク)入り。86年、近鉄に移籍し、87年に首位打者を獲得。92年に現役引退。通算成績は2076試合、7011打数、2038安打、88本塁打、680打点。ホークスのほか、オリックス、広島でコーチや2軍監督を務め、オリックスでイチロー、広島で丸、菊池、松山を育てた。

=2018/11/15付 西日本スポーツ=

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