ソフトB上林イチ流思考 不振脱出へ「楽になった」

練習後、一人残ってロングティーをする上林
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練習後、一人残ってロングティーをする上林
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打撃練習中の上林(左)と話す工藤監督
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 イチ流思考で不振脱出! 福岡ソフトバンクの上林誠知外野手(23)が、尊敬する米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(45)の経験談を復調への糧にする。日本開催の開幕戦を前に実戦24打席連続無安打と苦しむレジェンドは、16日の会見で2008年はオープン戦で26打席連続無安打ともがいた末にシーズン213安打を放った経験を語った。オープン戦打率1割にとどまる上林も、前向きな思考に切り替え復調のきっかけを探っていく。

■居残りロングティー

 全体練習が終わったタマスタ筑後に、乾いた打球音が響き渡った。およそ20分、上林が居残りでのロングティーで汗を流した。オープン戦の打率はここまで1割。始動が遅れている今の打撃フォームを修正するため、黙々と打ち込んだ。「3・29」の開幕まで、残り9日。復調の兆しが「見えてこないと困る」と焦りもにじませたが、どん底に落ちていたメンタルを上向かせてくれたのは、あこがれの背番号51だった。

 「この前、イチローさんがオープン戦では26打席打てなくても、200安打打ったことがあるっていう話をしていました。それを聞いて、楽になれました」

 日米通算4367安打を誇るバットマンは、日本開催の開幕戦を前に米国のオープン戦から実戦で24打席連続無安打のスランプに陥っている。それでも、16日の会見では苦しい現状を認めつつ、2008年はオープン戦で26打席連続無安打ながらシーズンで213安打を放った事例を挙げ、周囲の不安を一蹴した。小学生で野球を始めたときから背中を追い続け「イチロー信者」を自任し、同じ背番号をつける23歳の心は、その言葉で救われた。

 オープン戦で低迷しながら、シーズンで好成績を残す事例は珍しくない。「内川さんからは(西武の)山川さんの例で励まされ、ギータさんも『大丈夫でしょ!』と言ってくれます」。山川は昨季オープン戦16試合で打率1割3分6厘、2本塁打ながら、シーズンでは47本塁打と爆発。柳田も昨季オープン戦は本塁打ゼロと不発ながら、シーズンで36本塁打、102打点はいずれもキャリアハイの成績を残し、打率3割5分2厘で首位打者に輝いていた。

 春季キャンプ中に右臀部(でんぶ)付近を痛めたことも、上林が打撃不振に陥った一因。無意識に患部をかばう打ち方になっていた。侍ジャパンのメンバーとして今月9、10日に行われたメキシコ代表との強化試合に出場し、第1戦は3安打と一時は復調の兆しを見せた。だが、その5打席目からオープン戦を通して22打席連続無安打。17日のオープン戦ヤクルト戦の4打席目に放った左前打で、ようやく「H」ランプをともした。

 ただ、今の数字はシーズンに入ればリセットされる。「最後の最後まで悩みながらも、これで行こう!と思えるものが出てくればいい」。イチローのような実績があるわけではない。自信を持って開幕を迎えるために、結果以上に打撃内容にこだわっていく。 (鎌田真一郎)

=2019/03/20付 西日本スポーツ=

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