シーナ「ロックは日常ですね。お皿洗うのと同じ」

西日本新聞

1981年ごろのシーナ&ロケッツ 拡大

1981年ごろのシーナ&ロケッツ

 シーナ&ロケッツ結成から二十二年、伝説のバンド「サンハウス」時代から数えると三十年、ロックシーンの第一線にあり続ける鮎川誠さん。おん年五十二歳だが、ギターを持った立ち姿のかっこよさは、間違いなく日本一だろう。妻でボーカルのシーナさんと一緒にインタビューを受けてくれた鮎川さんに、ロック人生の原点を聞いた。

    ◇  ◇

 -鮎川さんの初めてのステージは石橋文化センター(福岡県久留米市)の夏祭りだった、と聞いたことがありますが、本当ですか。

 鮎川 本当です。

 シーナ プールサイドだったのよね。

 鮎川 確か「納涼エレキ大会」とかいう名前がついとったね。一九六六年、高校(福岡県立明善高)三年のときです。ほかの高校の友達に「バンドの練習しよるけん見にこんね」と誘われた。それでその大会を目標に、一緒に農家の二階で練習を始め、高良山のバンガロー借りて合宿したりしてね。本番はプールの上に張り出した仮設ステージ。「ロックンロールミュージック」「デイ・トリッパー」とかをやった。演奏中も子どもがプールから上ってきて、また飛び込んだりしよったね。その日「ジャーン」と出した音が、頭の中で鳴り響いて、今にいたってるんです。

 -シーナ&ロケッツの新アルバム「ロック・ザ・ロック」(八月発売)には、ストーンズなどのカバー曲が入ってますね。

 鮎川 カバーを入れるのはロケッツの流儀です。おれたちは世界中の音楽を夢中になって追いかけてきた。だからとってつけたようなカバーではなく、おれたちの血や肉になってる。どれを聞いても、ロケッツの音やね、というのが自慢です。

 -日本のロック界では最年長の部類でしょうが、年齢とロックの関係は?

 鮎川 ステージはきついです(笑)。しかし世界には八十代で現役のブルースのミュージシャンもおる。ストーンズはおれたちより四つか五つか上だけど、あんな素晴らしいステージをしてる。おれたちがケツ割れるわけはない。ロックが好きだから、もう一回ステージをやれる、というのがわくわくする。

 シーナ ロックは日常ですね。お皿洗うのと同じ。生活の一部よね。

 -鮎川さんといえば、東京暮らしが長いのに九州弁が抜けませんよね。変わらないんですか、それとも変えないんですか。

 鮎川 変えない、変わらない…どっちもだと思うんです。「『東京じゃ東京弁しゃべらにゃいかん』とか、そげなんこと(どうでも)よかろうもん」という気持ちがあった。それはロックがそうだからですよ。リバプールのビートルズとかロンドンのなまりのストーンズがそのままでやってる。それはロックの大事な教えの一つです。

 -最後に「ギターがうまくなりたい」と思ってる少年少女にアドバイスを。

 鮎川 毎晩ふとんに入ってからもギターのことを考えるようになれたら、絶対うまくなります。

=2000/05/31付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ