[2015年]福岡、大分知事選告示まで1カ月

西日本新聞

 第18回統一地方選は3月26日の10道県知事選告示まで1カ月となった。九州では福岡、大分両県知事選がスタートし、4月12日に九州7県議選、政令市の福岡、熊本両市議選とともに投開票される。4月26日投開票の後半戦は、九州では32市町村長選と93市町村議選を予定。少子高齢化に伴い、人口減少社会の到来が指摘される中、地方政治の在り方や地域振興策をめぐり、具体的な政策論戦が期待されそうだ。 (文中敬称略)


■福岡県知事選 多党相乗り対共産支援

 ▽知事選(2人)

小川  洋 65 知事(1)   無現
       (自・民・維・公・社推)

後藤 富和 46 弁護士     無新
               (共支)


 再選を目指す現職の小川洋が自民、民主、維新、公明、社民5党の推薦を受け、前回選挙と同様、与野党相乗りの態勢を構築した。弁護士で新人の後藤富和は1月に立候補表明し、共産が支持する。ともに無所属で立候補を予定し、一騎打ちとなる公算が大きい。

 小川は昨年12月に再選出馬を表明、共産を除く県内各政党に推薦願を提出した。県議会最大会派の自民は「これまでの県政運営、県議会との関係に異議はない」として、1月に推薦を決定。連合福岡、県農政連からも推薦を受ける。経済団体や労組など200以上の団体に推薦を依頼し、3月上旬には福岡、北九州、久留米各市にそれぞれ後援会事務所を開設する。

 元経済産業官僚の小川は、国とのパイプを強調し、自動車関連産業の拠点化や中小企業支援、収益性の高い農林水産業の確立などを重点政策に掲げる。経済界の会合や若手経営者の勉強会、中小企業の集まりにもこまめに顔を出す。

 一方、後藤は九州電力玄海原発の運転差し止め訴訟や諫早湾干拓事業開門訴訟の原告弁護団の一員。訴訟を支援する市民団体などの要請を受け出馬を決めた。

 今月15日、福岡市に事務所を開き、公約を発表。原発に頼らない社会の実現や中学3年生までの医療費無料化を掲げる。共産は「政策や主張が共通している」としており、後藤も同党の福岡県議選、福岡市議選の立候補予定者による集会でマイクを握るなど、連携を強めている。

   ◇   ◇

■大分県知事選 現職に県都トップが挑む

 ▽知事選(4人)

広瀬 勝貞 72 知事(3) 無現

山下  魁 38 党県委員  共新

釘宮  磐 67 大分市長  無新

箕迫 高明 65 造園業   無新


 4選を目指す現職の広瀬勝貞に対し、大分市長の釘宮磐が1月に立候補を表明した。1955年に元大分市長が現職知事に挑んで以来、60年ぶりに県都トップが現職に挑む構図。広瀬が多党相乗りで圧勝した過去2回と異なり、県内を二分する激戦となりそうだ。

 広瀬は県内18市町村全てに計20の後援会支部を設け、支部長に首長や商業団体代表が就く。昨年は県内全域で県政報告会を開き、既に農業や建設業、商業団体など二十数団体から推薦を得た。一党一派に偏らない「県民党」を掲げており、過去3回支援した自民党県連は推薦や支持でなく、「全面支援」とする。公明党も支援の方向で調整する。

 元民主党衆院議員の釘宮は、昨年の衆院選大分1区で推した民主元職が当選し、同党県連から支援を受ける。3月に市長を辞任、強固な後援会が支持固めの軸となる。平松守彦前知事から2代続く官僚出身者の県政の刷新を訴え、「トップダウンでなく市町村が主役のボトムアップの県政」「県と市の二重行政解消」を掲げる。

 集票の鍵を握る県内最大の労働者団体・連合大分は過去3回、知事選で広瀬を、大分市長選で釘宮を推薦。今回は、傘下労組の間で広瀬と釘宮のどちらを支援するか意見が割れたため、産別ごとの「自主投票」とした。前回、広瀬を推薦した社民党も対応を協議、まだ結論を出していない。

 共産は新人の山下魁を擁立。造園業の箕迫高明も出馬を表明している。

=2015/02/26付 西日本新聞朝刊=

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