[2015年]7県議選、無投票の公算44% 識者「住民の選択肢奪う」

西日本新聞

 西日本新聞の集計によると、九州7県議選では3日現在、全146選挙区のうち、65選挙区(44・5%)で無投票となる見通しだ。熊本を除く6県で4年前の前回選挙を上回る。4月3日の告示までに新たな立候補予定者が出る可能性はあるが、現時点で47選挙区が無投票だった前回に比べて大幅に増えることになりそうだ。地域住民にとって身近な地方議会をめぐる「選択の機会」がなくなることに対し、識者らからは懸念の声が上がっている。

 無投票の選挙区が増える公算が大きいのは、福岡(前回比7増の20)、大分(同4増の8)、宮崎(同2増の8)、佐賀(同5増の7)、長崎(同2増の7)、鹿児島(同1増の7)-の6県。熊本県は前回より3選挙区減り、8選挙区となっている。

 佐賀と大分、宮崎の3県は、それぞれ全選挙区の半数以上を占める。福岡県は「無風」が予想される20選挙区のうち、8割を超える17選挙区で現職だけが立候補の準備を進める。

 九州では、農村部など1人区で自民が固い地盤を築いているケースが多い。中央政界では「自民1強」が続いており、党勢回復が道半ばの民主党など野党側の候補擁立が低調であることも、無投票が増える一因とみられる。

 有権者からは「選挙があるのが健全だから戦わない野党はどうかと思う。ただ、県議は市町村議と比べて接点はないし、周りでも関心は高くない」(福岡県内の50代女性)との声も聞かれる。熊本大法学部の鈴木桂樹教授(政治学)は「選挙での論争を通じて、地域課題を真剣に考え、県政に思いをはせる機会を失うことは、有権者、政治家双方にとって好ましくない」と指摘している。

=2015/03/04付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ