[2015年]女性擁立、進まぬ地方 九州の県議選1割満たず

西日本新聞

 統一地方選で実施される九州7県の県議選(4月3日告示、12日投開票)で、各党の女性候補擁立が進んでいない。西日本新聞の集計(今月12日現在)では、計485人が出馬準備をしているが、うち女性は38人と7・8%にとどまっている。政府は、職場で指導的な地位に占める女性の比率を「2020年までに3割」との目標を掲げ、多くの政党が女性の政治参加に積極的な姿勢をみせるが、地方政治の現場ではほど遠いのが実情となっている。

 全国都道府県議会議長会によると、14年7月時点で、都道府県議のうち女性は8・8%。九州7県では5・6%にとどまる。

 今回の九州7県議選の立候補予定者は男性447人、女性38人。県別でみると、女性が最も多いのは福岡の14人。鹿児島6人、長崎と大分が各5人で続き、以下は熊本4人、宮崎3人、佐賀1人。

 党派別の女性立候補予定者は、自民党8人▽民主党5人▽公明党2人▽共産党11人▽無所属12人。維新の党と社民党、諸派は全員が男性となる見込みだ。

 自民は立候補予定者全体の半数近い222人を占めているが、女性の割合は3・6%。九州の自民で唯一、女性擁立がゼロとなる見込みの党佐賀県連は「女性候補の発掘を心掛けているが、どうしても各団体とのつながりや実績のある現職が優先になっている」(福島光洋筆頭副会長)と説明。男性中心の地方議会の現状を変える難しさを吐露する。

 女性議員を増やすため、都道府県議選などで女性候補への金銭面での支援を手厚くしている民主は、予定者の女性比率が12・2%。ただ、党勢低迷の影響もあり、候補擁立自体を断念した鹿児島をはじめ、大分、熊本、佐賀で女性予定者がゼロとなっている。女性の比率が最も高いのは共産の39・2%だ。

 日本女子大の大沢真知子教授(応用経済学)は「議会に女性がいないと、育児や福祉の問題が焦点化されにくい。(欧州で幅広く導入されている)一定の女性当選枠を設けるクオータ制導入を日本でも検討する必要がある」と指摘する。毎年、自治体の議会改革度ランキングを公表する早稲田大学マニフェスト研究所によると、「女性比率が高い議会ほど改革度も高い」との調査結果もあり、「女性の視点が改革の推進力になっている」と分析している。

=2015/03/13付 西日本新聞朝刊=

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