梅雨の安眠には 冷感寝具やスプレー 湿度、体温調節も大切

西日本新聞

冷感素材を使った「Nクール」シリーズ=福岡市西区のニトリ福岡西店 拡大

冷感素材を使った「Nクール」シリーズ=福岡市西区のニトリ福岡西店

シャツに吹きかけると清涼感を得られるスプレー=天神ロフト 久留米大内村直尚教授

 梅雨に入り、気温が上がった日の夜には寝苦しさを感じる人もいるのではないだろうか。じめじめと過ごしにくい夜に安眠できる方法はないか、調べた。

 まずは身の回りの人に聞いてみた。友人(23)によると、彼女の母親は冷感素材(触れると冷たく感じる素材)のシーツを布団に敷いている。会社の先輩(44)は、竹製のシーツを使用。ひんやりして気持ちいいという。別の友人(22)は、涼しく感じるスプレーをパジャマに吹きかけている。妹の友人(20)は水を入れて凍らせたペットボトルを洗面器に入れ、部屋に置く。結露させ、空気中の湿気を取るという。

 店頭ではどうだろう。天神ロフト(福岡市中央区)ではシャツに吹きかけるスプレーを2012年から販売している。広報担当者は「定番の商品に加えて今年はハッカの香りの新商品が出るなど、種類が豊富になっている」と話す。

 ニトリ(札幌市)では、冷感素材を使った寝具や敷物などを「Nクール」というシリーズで10年から展開している。担当者によると「今年は昨年より3週間早く気温が上昇したことで、売り上げが好調」という。

 ふとんのタカオ(福岡市早良区)の高尾重敏社長(53)は「湿気を逃がしやすい構造の敷布団は、外に干さなくてもよいのでお薦め」と話す。

 私も雑貨店で、涼しく感じるという敷パッド(約5千円)を買って試してみた。手で触れるとひんやり。衣服を着ている部分は特に涼しい感覚はしないが、寝付きは良かった気がする。シャツに吹きかけるスプレー(約700円)は、Tシャツとズボン、綿のシーツに吹きかけてみた。普段との違いはあまり感じなかったが、メントールの香りで、すーっとした。ペットボトルもやってみたが、効果はよく分からなかった。

 § §

 なぜこの時季は寝苦しいのか。久留米大医学部長の内村直尚教授(58)(精神医学・睡眠医学)は「快眠を妨げる条件が重なっている」という。

 まず、一日の体温の差が小さい。人の体温のピークは一般的に午後7時ごろ。体温が下がるほど寝付きが良くなるが、梅雨の時季は夜の気温が高いため体温が下がりにくくなったり、雨で昼間の活動が少なく最高体温が十分に上がらなかったりする。

 また、雨や曇りで一日中薄暗いと、夜間のメラトニン(眠りを促すホルモン)の分泌量が少なくなり、寝付きづらくなる。できれば朝日を30分、もしくは昼間に日光を30分~1時間浴びた方がいいそうだ。

 すぐ寝付けるという人も要注意なのが、寝ている間の湿度だ。湿度が高いと汗が蒸発しにくい。すると体温が下がりにくく、不快感で眠りが浅くなる。

 快適に眠るには、(1)寝室の湿度を50~60%に保つ(2)室温を25~27度に下げる(3)昼間の運動や入浴で最高体温を上げる(4)寝る前に水分を取り過ぎない(5)寝る30分前から照明を落とす(6)寝る前はリラックスする‐などが効果的という。

 「ただし、室温を下げすぎると体が寒さから身を守ろうとして体温が下がりきらない。体を冷やし続けないことが重要」という。


=2015/06/13付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ