西諸弁ポスター 生き生き 宮崎・小林市 住民と作成 ネット発信

西日本新聞

むぜ=かわいい 拡大

むぜ=かわいい

ぬりがよ=ぬるいよ ぶげんしゃどん=金持ち げんね=恥ずかしい

 おばあちゃんと、おじいちゃんが赤子をのぞき込んで「むぜ(かわいい)」。生き生きした表情と方言に思わず笑みがこぼれる「西諸(にしもろ)弁ポスター」が、インターネットで次々に公開され、地元である宮崎県小林市の人たちもびっくりするほどの反響を呼んでいる。

 西諸弁は同市のほか、えびの市、西諸県郡高原町の「西諸地域」で使われる。鹿児島弁の影響も強く、他の地域では通じない言葉も多い。

 小林市企画政策課の柚木脇(ゆきわき)大輔さん(37)は「最近は地元でも西諸弁をあまり知らない若者が増えた」と嘆く。そこで同市が住民と「てなむ(一緒に)」取り組んだのが、西諸弁を紹介するポスター作りだった。「てなむ」と「ブランド」をかけて、「てなんど小林プロジェクト」と名付け、自分たちで写真を撮りデザインした。

 予算がないため、ポスターといっても印刷はしない。画像をフェイスブック(インターネット上の交流サイト)で発信するだけだが、2月の公開開始から4カ月余りで、読者の共感を示す「いいね!」は1800件を超えた。ポストカードにして240枚を配ると、1日でなくなった。

 県内外から「この写真も使って」と寄せられるようになり、ポスターは55種類にまで増えている。写真は全て市職員や一般市民が撮った。

 柚木脇さんは「初めは市役所らしい真面目なポスターを作っていたが、住民に『面白くない』と言われてアイデアを取り入れた」と振り返る。地域文化を若者に伝えるプロジェクトが、西諸弁のブランド化に発展し、「あらためて住民感覚ってすごいと思った。これこそが地方創生なのかもしれませんね」と笑った。

 ポスターは同プロジェクトのフェイスブックか、ホームページ=http://tenandoproject.com/=で見られる。


=2015/06/20付 西日本新聞朝刊=

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