「核廃絶」弱体化に拍車 高齢化進み 後継者なく

西日本新聞

 アンケートは7月、被団協に所属する九州7県の団体を対象に実施。2005年には各県被団協と地域支部で132団体あったが、32の地域支部が解散し、100団体となっていた。

 減少率が最も高かったのは熊本県で、4割に当たる11団体が解散した。被爆地のある長崎県でも3団体、長崎県に次いで被爆者が多い福岡県では5団体が解散した。長年にわたって会長を務めた被爆者が亡くなった後、事務作業を引き継ぐ人がいなくなり、解散したところが多いという。

 アンケートに回答した58団体のうち43団体が「解散の危機にあると感じる」と答えた。組織を維持するため、被爆2世や3世を団体に加入させる動きもあり、28団体は被爆者以外を正会員として認めていると答えたが、先細りを止めるには至っていない。

 自治体から補助金を受けている団体もあり、地域支部の解散は県被団協の活動資金の減少に直結する。学校などでの被爆体験講話が開かれなくなった地域もある。今年、講話を実施(予定を含む)したのは7県で29団体にとどまった。

 核兵器廃絶運動を推進してきた土山秀夫・元長崎大学長は「被爆者の減少で訴える力が弱まるのは避けられないが、若い世代が時代に合った手法で運動を続ければ希望を持てる。被爆者の話が聞けるうちに工夫をしていくべきだ」と話している。

(森井徹)

=2015/08/05付 西日本新聞朝刊=

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