働き方、暮らし、希望… 子育て世代 語って考えて 福岡で勉強会

西日本新聞

ワークショップでは、子育て期の働き方と暮らし方について活発な意見が交わされた 拡大

ワークショップでは、子育て期の働き方と暮らし方について活発な意見が交わされた

 少子化に歯止めをかけ、望む人が産みやすく、幸せに子育てできる社会を実現するにはどうすればよいのか。子育て世代はどんな悩みを持ち、何を望んでいるのか。8月22日に福岡市で開かれた勉強会「赤ちゃんが教えてくれた家族の生き方」におじゃまし、考えてみた。

 勉強会は、子育て世代のワークライフバランスを応援する企画会社「Logista」(ロジスタ、福岡市)が企画。参加した乳幼児を子育て中の夫婦ら約70人は4、5人のグループに分かれて一つのテーブルを囲んだ。ワークショップのテーマは「みんなで考える子育て期の働き方と暮らし方」。茶色の付箋は「課題」、黄色は「希望」とし、1枚の付箋に一つずつ意見を書き、テーブルに広げた用紙に貼りつけていった。あるテーブルに密着すると…。

 ▼茶色 「会社に従属しすぎ」「勤務時間が長い」「子どもが自由に遊べる環境がない」「パパとママの交流の場がない」「保育園が少ない」

 ▼黄色 「たまにはコンサートに行きたい」「ストレス解消の場がほしい」「子育てに気後れすることなく仕事をできるようになりたい」

 このテーブルには、30代の夫婦と20代女性、30代男性、40代女性の5人がいた。茶色と黄色の付箋が出そろったら、今度は「意識」「環境」「仕事」に分類し、議論を深めた。5人の議論はほとんど「仕事」に集中した。

 「男性も女性も仕事をしている時間が長すぎる」と40代女性が口火を切ると、30代男性は「職場で仕事と子育ての両立を考えるような空気が全くない」とため息交じりに語った。産み育てやすい社会にならない諸悪の根源は長時間労働-。そうした認識は浸透しているようだ。その上で20代女性の発言が胸を突いた。「結婚はすると思う。でも子どもは産まない。勤めている会社は残業が多い。働きながら子育てする自信がないから」

 どうすれば解決できるのか。1時間の持ち時間では答えらしきものは導きだせなかった。働き方を変えることは簡単なことでないだろう。それでも、4カ月の長女の子育てが始まったばかりという30代の夫婦は口をそろえた。「具体的に解決しなくても悩みや希望を言い合うだけでも、とても楽になる気がする。きょうはとてもよかった」


=2015/09/01付 西日本新聞朝刊=

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