シェアハウス 程よい距離感 住人 干渉せず 時には交流

西日本新聞

「MOC薬院」の居間では、ガールズトークが弾む 拡大

「MOC薬院」の居間では、ガールズトークが弾む

 台所や居間を共有しながら、各自の個室で生活するシェアハウス。若者が多そう、住人同士の交流が盛んなど、漠然としたイメージはあるが、実際はどんな生活をしているのだろう。福岡市中央区のシェアハウス「MOC薬院」と「一宇邨(いちうそん)」で暮らす4人に聞いてみた。

 MOC薬院では、一日中廊下の明かりを絶やさない。管理人で住人の山口敦子さん(30)が「みんなが帰ってきたとき、寂しくないように」と始めたことだ。かつて1人暮らしだったころ、暗い部屋に戻ったとき寂しかったという。

 ここには山口さんを含め、4人の社会人女性が暮らしている。台所や居間、洗面所、トイレ、洗濯機などは共有。基本的にはそれぞれのリズムで生活し、干渉しないが、一緒に食事をしたり居間でくつろいだりすることもある。

 4月から暮らす女性(27)はシェアハウスの良さを、「日常のふとした瞬間」に実感する。例えば職場で上司に怒られ、友達に電話するほどのことではないがもやもやするようなとき。1人暮らしだと、翌朝まで引きずってしまいそうだが「考え方が違う人に聞いてもらえると視野が広がり、ほっとする」。

 5月に住み始めた別の女性(27)は、学生のときに寮に住み、集団生活が楽しかった半面干渉されるのは嫌だった。「シェアハウスは個室での自立した生活が前提だから、マイペースな私でも大丈夫」と笑顔を見せる。

 2011年にできた「一宇邨」には男女4人が暮らしている。管理会社の社員で住み込みの管理人を務める牛島光さん(30)は「転出した人とも連絡を取り続けている入居者もいる。一宇邨関係者のつながりが広がればうれしい」と話す。

 一般社団法人日本シェアハウス・ゲストハウス連盟(東京)によると、九州のシェアハウスは3月現在で19軒という。8月上旬には、一宇邨の管理会社が福岡市でシェアハウスをテーマにしたイベントを開催。参加者の中にはシェアハウス運営を検討している賃貸住宅経営者の姿も多く見られ、関心は高まっているようだ。

 MOC薬院の山口さんは「シェアハウスにはそれぞれ特色がある。いくつか見学に行き、自分に合うところを探してほしい。管理人と相性が良ければうまくいくと思う」とアドバイスする。


=2015/09/15付 西日本新聞朝刊=

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