「九博効果」1772億円 13年度まで、九経調まとめ 1万7000人の就業生む

西日本新聞

 九州国立博物館(九博、福岡県太宰府市)が開館した2005年10月から13年度末まで8年5カ月間の経済波及効果が約1772億円に上るという調査結果を九州経済調査協会(九経調、福岡市)がまとめた。16日に開館10周年を迎える九博が、文化面だけでなく地域経済にも大きく貢献していることがあらためて浮き彫りになった。

 報告書によると、(1)施設の建設・整備(2)特別展(3)特別展を除く事業(4)来館者の消費‐による波及効果の合計額は約1772億円で、建設・整備に直接投じられた約346億円を大きく上回り、約1万7千人の就業を誘発したという。

 内訳を見ると、博物館の運営による効果が計約1507億円で、来館者が交通費や宿泊費、飲食費、土産代などに支出した消費(約1166億円)が最も多くを占めた。年間の波及効果は180億円以上に上るという。

 博物館を対象にした経済波及効果の調査は全国的に珍しい。九博は、文化施設としての経済的価値を分析し、今後の運営に生かすため、九経調に調査を委託した。九経調は06年にも九博の経済効果を独自に試算したが、今回は決算書などを基に実態に即した経済効果額を初めてはじき出した。

 島谷弘幸館長は「地元に恩返しできていることが分かった。今後も文化を発信することで経済効果につなげたい」と話している。

 九博は11月28日に開催するシンポジウムで、この調査結果を報告する。


=2015/10/09付 西日本新聞朝刊=

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