子どもの今 歌と劇に 大学生たちが8日慈善公演 「虐待や貧困知って」 福岡市

西日本新聞

 音楽と演劇で児童福祉のいまを伝えたい-。1人の若者のそんな思いに共感し、福岡の若手アーティストや大学の演劇部が出演する「クリスマスチャリティーライブ FUKUOKA 2015」が8日午後6時半、福岡市立中央市民センター(同市中央区)で開かれる。

 「1人の若者」とは、NPO法人「まちづくりLAB」(同市)理事長の永田充さん(24)。子どもの学習支援や児童福祉に関する地域への啓発活動を行うNPO法人で、今回のイベントを主催する。

 永田さんは「虐待や非行、子どもの貧困など、児童福祉の現状を若い人たちに知ってもらいたい」と考えてきた。しかし「福祉」を前面に出すと、イメージが固定化されるためか、なかなか理解が広がらず、もどかしく感じることもあった。「音楽と演劇を掛け合わせることで、これまで関心のなかった人が児童福祉に関心を持つきっかけとなるのでは」と思い付き、アーティストや演劇部員に呼び掛けると、共感の輪が広がった。

 ライブでは、家庭や学校で厳しい環境に置かれている少女の物語を歌と演劇で表現する。学校や家庭での一面だけでなく、一人の少女を多面的に捉えることで、表には見えていない少女の本音や本来の姿に迫る。

 永田さんは、高校1年生のときに一時不登校になった。成績至上主義の校風になじめず、体調不良になり転校。その後も体調は回復せず、高校を中退した。家族や友人に支えられ、通信制の大学へ進学したが、心理学を学ぶ過程で児童福祉や子どもの支援教育に関心を持つようになったという。

 「子どもにとって大切なことは、居場所や理解者がいること。僕は環境に恵まれていたので回復できたが、恵まれない子どもたちも少なくない。そんな子たちの居場所を作り、理解者を増やしたい」

 出演者らも「音楽、演劇、福祉が交じり合った最高の舞台を届けたい」と稽古に励んでいる。

 入場料は、一般2千円(当日2500円)、学生千円(同1500円)。収益金の一部は、児童福祉施設の子どもたちにクリスマスプレゼントとして寄付される。実行委=090(1190)9653。


=2015/11/03付 西日本新聞朝刊=

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