【生きる働く】ワークライフバランス 学生から社会へ発信 28日ワークショップ 福岡・春日市

西日本新聞

 ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現が進まない中で、学生側から社会の意識を変えていこうとする動きがある。福岡市の大学生グループは将来の生き方、働き方について考えるワークショップ「あなたが輝く未来へ」を企画。28日の開催へ準備を進める実行委員の井上洋菜さん(20)と村川光成さん(21)に話を聞いた。

 -どんな企画ですか。

 井上さん 福岡県などが主催する「あすばる男女共同参画フォーラム」(28、29日)の分科会の一つ。大学生や高校生が卒業後のことを「人生」という大きな枠で考えるきっかけにしたい。多くの学生は就職活動で仕事だけを重視しがちだ。でも欲張りな人生を歩むには、結婚や子育て、夢についても考えておいた方がいい。ワークショップでは社会人を交えて話し合いながら自分を見つめ直し、人生マップを描いてもらう。

 -実行委員はどんなメンバーですか。

 井上さん 福岡女子大と九州大の9人。ワークライフバランスや、男性も女性も活躍できる社会づくりに関心がある男女が集まった。

 -なぜワークライフバランスや女性の活躍に関心があるのですか。

 村川さん 小さいころ、親が仕事で忙しく寂しかった。自分は子どもが好きだから子育てもしっかりしたい。20代で1人目がほしいが、入社して数年目では育児休業が取りづらい会社もあると聞く。就職ではワークライフバランスを大切にする会社を選びたいし、将来は起業して(社員の子育てを後押しする)イクボスになるつもりだ。

 井上さん 大学の体験学習でスリランカに行った。イスラム教徒の小さな村で男性が強い社会かと思っていたが、村祭りなどをリードしていたのは女性だった。それを見て、自分にも「女性はこういうもの」という固定概念があるのではないか、女性ももっといろんなことができるのかもしれない、と思うようになった。

 -国がワークライフバランスの行動指針を策定したのは2007年。男女雇用機会均等法の施行からは来年で30年になる。それぞれ社会に浸透しつつあると思いますか。

 村川さん 僕ら世代は親から「男は仕事、女は家庭」なんて言われないし、逆に「働くことに男女は関係ないよね」という感覚。でもバイト先の居酒屋では、客のおじさんたちが「家に居場所がない」と話していて、まだまだ「男は仕事」なのかなと思う。

 井上さん 政府が動き制度ができても、実際には産休や育休が取りにくいなど、まだまだ女性に「足かせ」がはめられている。みんなの意識が変わらないことには本当の意味で浸透しないと思う。若い人の考えが変わり、就職などで意識の高い企業を選ぶようになれば、社会を変えていけるかもしれない。

    ◇    ◇

 ワークショップ「あなたが輝く未来へ~よくばりに生きる」は28日午後4時~5時半、福岡県春日市のクローバープラザで。同名のフェイスブックで前日までに申し込む。

 「あすばる男女共同参画フォーラム」は同会場で開催され、同日午後2時~3時半は少子化問題に詳しいジャーナリスト白河桃子さん=写真=が「男と女のライフデザイン」をテーマに基調講演。いずれも無料。

 29日は午前10時~午後3時半、子育てや子どもの貧困、性暴力被害をテーマに講演会などがある。一部有料。同県男女共同参画センター=092(584)1261。


=2015/11/21付 西日本新聞朝刊=

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