子ども食堂「私たちも」 主婦や元教師…開設準備

西日本新聞

 貧困など、さまざまな事情を抱える子どもたちに食事を提供する「子ども食堂」を新たに開設する動きが、福岡県大野城市の2カ所と同県那珂川町で具体化している。満足にご飯が食べられない子どもだけでなく、親の多忙などを理由に孤立しがちな子どもが気軽に立ち寄れる居場所にもなれば-。そんな思いを込めて、準備が先行する那珂川町の松木公民館でクリスマスの25日、「なかがわこども食堂」がオープンする。

 「食事の前に、近くの公園でごみ拾いをしてもらっては」「食器は子どもに片付けてもらうなどルールを決めよう」。20日、松木公民館には子ども食堂の実行委員らが集まり、運営方法について話し合った。

 母体となるのは、大野城市を中心に子育て支援に取り組むNPO法人「チャイルドケアセンター」。2001年に設立し、子育て世代の母親向けの情報誌を発行してきたほか、託児事業や小学校の学童保育などを行っている。

 同じ服を1週間着ている子、何日も風呂に入っていない子、赤飯や雑煮など行事食を知らない子…。同センター理事の吉儀亜紀さんらは、そんな子どもたちが増えている現状を目の当たりにし、「食育を通じた支援ができないか」とずっと考えてきた。こうした中、子ども食堂の取り組みを紹介した西日本新聞の11月7日付朝刊の記事が「(開設の)後押しになった」(吉儀さん)という。日頃から付き合いがある同公民館に協力を依頼したところ、快く場所を貸してくれた。

 同センターは、大野城市中央コミュニティセンターでも「おおのじょうこども食堂」を開く準備を進める。両食堂への食材を供給するため、企業や農家から余った食材を提供してもらう「ふくおかフードバンク」も展開していく予定だ。ほかの地域からも「開設したい」との声が寄せられているという。

 なかがわこども食堂は、25日午前11~午後4時で、おにぎりと豚汁を無料で提供する。当日は学習支援も行う。おおのじょうこども食堂は、来年1月17日に開設予定。いずれも、どのくらいの頻度で食堂を開くかは今後検討する。

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 大野城市東大利3丁目でも、野菜ソムリエの資格を持つ主婦や元教師らが来年2月7日に「下大利こども食堂」をオープンさせる。 主催者と子どもたちが一緒にカレーを調理して食べるのが特徴だ。調理を手伝った子どもは無料になる。メンバーは十数人集まっており、毎月第1日曜日に定期開催する予定。食材の提供や寄付を呼び掛けている。主催者の富修一さん(49)は「新聞記事が一つのきっかけになった。ご飯を1人で食べている子どもたちの居場所にしたい」と話している。

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 子ども問題取材班には、九州各地から「自分たちの地域でも子ども食堂を開きたい」といった声が数多く寄せられている。本紙は、その動きを今後も紹介していきたい。

=2015/12/23付 西日本新聞朝刊=

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