小石原焼伝授、移住のススメ 東峰村の人口減対策、宿泊施設を整備

西日本新聞

 福岡県東峰村は2016年度から、伝統産業の小石原焼の後継者育成を核にした移住促進策に取り組む。景気低迷のあおりで生産額が減って窯元の廃業が相次ぐ中、弟子入り希望の若者向けに宿泊場所を整備するほか、陶芸道具の購入費も補助する。首都圏で販路拡大を担うコーディネーターの採用も予定しており、村外からの人材確保を通して特産品の再興も図る。

 江戸時代から続く小石原焼は1975年に国の伝統的工芸品に指定され、消費市場が全国に拡大した。だが、その後のバブル崩壊や不況のあおりで生産額は低迷。福岡県と村によると、94年の8億1千万円から2013年には5億7千万円に落ち込んだ。さらに00年ごろは54軒あった窯元も48軒に減り、うち5軒には後継者が不在という。

 村の人口は10年前の合併時から591人減の2302人(昨年12月末現在)。高齢化率は県内最高の39・2%に達しており、人口減対策の一つとして伝統産業に着目した。

 村によると、旧小石原小の校舎を改装。キッチンや風呂、ベッドなどを備えた宿泊施設を5部屋程度設ける。1年未満の滞在を想定し、その後も修業を続ける場合には村営住宅を紹介する。今後、利用料を決めて18年度にも運用開始予定。就農や定年後などの移住希望者にも開放する。

 近く策定する地方版総合戦略にも家賃の助成や「蹴(け)ろくろ」の購入費補助を明記。PR戦略を練るコーディネーター育成も掲げ、都内で陶器市開催を目指す。

 弟子入りの目標は19年度までに5人。渋谷博昭村長は「小石原焼は村にとって大きな強み。やる気のある人材を全国から募り、人口減の歯止めにもつなげたい」と話す。

=2016/01/07付 西日本新聞朝刊=

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