熊本市も「子ども食堂」広がる カフェ、保育園…支援の輪

西日本新聞

 貧困などさまざまな事情で食事を十分に取れなかったり、1人で食事をしたりする子どものための「子ども食堂」開設の動きが、熊本市内でも広がっている。2012年に東京の青果店が始めたとされる子ども食堂は全国に拡大。県内では慈恵病院(熊本市西区)が4月にも開設予定だが、今月中に同市のカフェがオープンに向け準備を進め、他にも少なくとも2団体が開設を目指している。「懸命に働く親たちを支援したい」「1人暮らしのお年寄りも呼び込みたい」。子ども食堂を舞台に、地域に助け合いの輪ができつつある。

 熊本市南区のカフェ「Budou(ブドウ)」は今月20日、「こどもキッチン・ブルービー」と名付けた食堂をオープン。来月以降も第3土曜日に、17歳以下は無料、大人は200円で料理をふるまう。店主の松枝清美さん(42)によると、農薬不使用の野菜を栽培する知人農家から「栄養のある野菜を、子どもたちにお腹いっぱい食べさせたい」と持ち掛けられ、開設を決意したという。

 賛同者が寄付した食材や食器を使い、カレーなど子どもに人気のメニューを提供する予定。料理の楽しさも学べるよう、みそ造り体験といったワークショップも考案中という。

 「ゆくゆくは自分たちが子どもに支えられるようになる。大変なときはお互いさま。地域ぐるみで子を育み、親世代の負担軽減につなげたい」と松枝さん。食材の生産者や提供者、料理する人たちに生かされていると知り、感謝することを子どもたちが学ぶきっかけにもなると思っている。

 同区の熊本藤富(ふじとみ)保育園は、4月から毎月第2土曜日の昼に園のランチルームを開放し、高校生以下の子どもを対象に1人100円で食事を出す(予約制)予定だ。鬼塚静波(せいは)園長(68)は「孤食が習慣となっている子どもに、みんなで楽しく食べる時間を過ごしてほしい」と話す。

 同市東区の若葉地域コミュニティセンターでは、子育て支援団体「きらきらプランプロジェクト」(同市東区)が4月から月1回、平日夜に開く計画だ。同団体代表でカトレア保育園副園長の西原明優(あきまさ)さん(35)は活動の中で「子どもの話をじっくり聞いてあげる大人が減ったと感じるようになった」と打ち明ける。子ども食堂では「孤立しがちな1人暮らしのお年寄りにも声を掛け、異なる世代がつながる場にしたい」と意気込む。子どもは無料で、大人は1回100円。

 いずれも食材の寄付を募っている。

=2016/02/09付 西日本新聞熊本県版=

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