CO中毒一斉検診 「治療に生かして」 三川鉱炭じん爆発 患者の願い切実

西日本新聞

 三井三池三川鉱炭じん爆発事故に遭い、半世紀以上が過ぎた今も一酸化炭素(CO)中毒に苦しむ患者などを対象にした一斉検診が大牟田市であった30日、参加した患者からは「検診で得られた知見を、今後の治療にしっかり生かしてほしい」と願う声が上がった。

 検診には26人が参加。医師団は生活実態や記憶力などについて、1人1時間ほどかけて問診した。CO中毒患者の長期追跡調査は世界的にも例がなく、事故当初からの病状の変化をまとめ、学会で発表する。

 検診を受けた患者の山田勝さん(79)=熊本県長洲町=は記憶が続かず、直前の行動をノートに記しながら暮らしている。付き添った妻サナエさん(76)は「この10年で記憶がますます途切れがちになり、1人では外出できなくなりました」と打ち明けた。

 「事故で被災した患者はいずれいなくなる。でも、同じ症状の患者は全国にたくさんいる」と訴えたのは、患者の沖克太郎さん(73)=同県荒尾市。「50年にわたる苦労の証しとして、同じ悩みを抱える患者の治療に役立てばうれしい」と話した。

 医師団は検診終了後、長く患者の治療にかかわった医師の故三村孝一さんの遺影を置いて記者会見。娘で医師の本岡真紀子さん(40)は「患者一人一人の思いに寄り添って、治療の前進につなげたい」と語った。=2014/03/31付 西日本新聞朝刊=

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