脂肪肝、糖尿病の大敵 肥満促進タンパク質 熊大大学院教授ら発見 薬開発に着手

西日本新聞

 熊本大大学院生命科学研究部の山縣(やまがた)和也教授と吉澤達也講師らは1日、ヒトなどが持つタンパク質「SIRT(サート)7」が、脂肪肝の発症を促すことが分かったと発表した。肥満や糖尿病の症状を進めることも確認。山縣教授は「SIRT7の働きを抑制する薬を開発すれば、脂肪肝、肥満、糖尿病の三つの病気をまとめて治療できる可能性がある」と話しており、薬の開発にも着手しているという。

 研究ではSIRT7を無くしたマウスと通常のマウスに、ともに高脂肪食を与えて比較。通常マウスは肝臓に脂肪がたまり、脂肪肝を発症していたが、SIRT7の無いマウスは脂肪蓄積がわずかで、脂肪肝の発症が抑制されていた。SIRT7が無いことで、タンパク質分解酵素の働きが強まり、肝臓内に脂肪をためる「TR4」というタンパク質量が減少したという。肥満や糖尿病の程度も軽くなった。

 山縣教授によると、SIRT7は哺乳類などが持つタンパク質の一種。どんな働きをするのか不明だったため、同教授らが調べていた。

 厚労省によると、肝硬変や肝がんに至る恐れのある脂肪肝の総患者数は全国で2万人(2011年)。糖尿病は270万人(同)で、肥満とともに心筋梗塞や脳卒中などの発症リスクに強く関与するとされる。

 今回の研究結果は2日未明、米国の科学雑誌オンライン版に掲載される。=2014/04/02付 西日本新聞朝刊=

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