がんなど遺伝子病 酸化DNAが関与 九大など解明

西日本新聞

 九州大や理化学研究所などの研究グループは、がんなど遺伝子病の原因となる生殖細胞(卵子、精子)の自然突然変異に、遺伝子本体であるDNAの酸化が関与していることを解明した、と発表した。15日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に論文を掲載した。

 九大生体防御医学研究所の作見邦彦准教授(分子遺伝学)によると、生殖細胞の突然変異は、受精卵の分裂過程で将来卵子や精子となる細胞に生じ、子孫に代々遺伝する。研究グループが、酸化DNAを除去する酵素をなくした雌雄のマウスを5~8世代にわたって交配したところ、最後の1世代当たりの突然変異発生率は通常のマウスより平均約18倍上昇。がんや水頭症などの病気となった個体も多く見つかったという。

 これまで、生殖細胞以外の体細胞の突然変異で酸化DNAが原因となることは分かっていたが、生殖細胞の突然変異にも関与していることを突き止めたのは初めてという。

 作見准教授は「マウスと同じ遺伝子で発病するヒトにも当てはまる実験結果。DNAの酸化は呼吸や炎症、放射線などが原因とされており、今後は親の性別、年齢が突然変異の発生に与える影響などを解明したい」と話した。=2014/04/16付 西日本新聞朝刊=

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