大動脈弁狭窄症 開胸せず人工弁 佐大病院実施 治療時間が半減

西日本新聞

 佐賀大病院心臓血管外科は、心臓の大動脈弁が硬くなって十分な血液を全身に送り出すことができなくなる大動脈弁狭窄(きょうさく)症の患者の心臓に人工弁を付ける治療で、身体の負担が軽くなる「経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)」を県内で初めて実施したと発表した。全国で22カ所、九州では4カ所目という。

 心臓血管外科によると、重症になると、失神したり安静時でも息切れすることがあり、突然死を招く恐れもある。硬くなった部分に人工弁を付けることが必要で、従来は胸部を切り開いて一時的に心臓を止め、人工心肺につないでいた。

 新しい治療法は、太さ6~8ミリのカテーテルに圧縮した人工弁を装着、足の付け根などから血管を通して心臓まで運び、患部で人工弁を膨らませて固定する。心臓を止める必要はなく、体に大きな傷も付かない。治療時間も約2時間半と半分で済み、開胸手術が難しい高齢者や体力が衰えた人にも道が開けるという。

 佐賀大は3月に経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会の認定を受け、保険が適用される。県内初の治療は3月26日に70代の女性が受け、術後10日で退院。4月23日には80代の女性が受けたという。担当した柚木純二医師は「一人でも多くの患者が元気に長生きしてもらえるよう、実績を積み重ねたい」と話した。=2014/05/17付 西日本新聞朝刊=

PR

医療・健康 アクセスランキング

PR

注目のテーマ