出動要請までの早さ全国2位 鹿児島県ドクターヘリ 13年度 「キーワード」増やし迅速化

西日本新聞

 ●前年度比1分34秒短縮

 「キーワード」で迅速救命-。鹿児島県のドクターヘリの運用で、119番からヘリ出動要請までの平均時間が2013年度は7分30秒で前年度より1分34秒短縮され、全国でも2番目の早さとなった。運用を担う鹿児島市立病院によると、即座にヘリを出すため通報内容にあらかじめ設定している「キーワード」の種類を充実させたのが効果的だったという。

 11年12月に運用が始まったドクターヘリは、出動要請にキーワード方式を採用した。通報内容に「突然倒れた」「車が横転している」など生命の危険を予測させる文言があれば、市立病院で待機する医師にヘリでの出動を要請する。運用開始直後の11年度は、通報からヘリ要請までの平均時間は8分21秒だったが、12年度は9分4秒と悪化。通報内容にキーワードが含まれず、消防が判断に迷うケースがあったためだ。

 そこで13年度から、農作業中の事故が多い県内の事情を反映して「トラクターの下敷きになった」をキーワードに追加。このほか、「バイクと車両の衝突」「突然の激しい頭痛」など計9例を加え約50例にした。その結果、13年度の平均時間は36道府県の43拠点のうち兵庫県・豊岡病院に次いで2位となった。出動要請は前年度の747件から1053件に、出動件数も591件から835件にそれぞれ増えた。

 搬送した患者561人をみると、5割で搬送時間の短縮、1割で後遺症軽減のヘリ導入効果がみられた。救命効果があったのは全体の1割にとどまるが、がんなど、救命処置の迅速性が生死を左右することのない患者を除くと5割になり、市立病院救命救急センター長の吉原秀明医師は「決して低くない数字」と語る。

 一方で、蘇生の可能性がありながら救命できなかったケースの半数以上は、現場に到着した救急隊員から要請を受けた出動だった。吉原医師は「兵庫県は119番のキーワード採用率が85%と高く、61%の鹿児島はさらなる改善が必要」と分析し、「消防や地域との連携を深め、1秒でも早く治療を始める態勢をつくりたい」と話した。=2014/10/02付 西日本新聞朝刊=

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