引きこもりの悩み 分かち合おう 嘉麻市社協 フリースペースを開設 月2回 家族らに利用呼び掛け

西日本新聞

 嘉麻市社会福祉協議会が、引きこもりの生活を続ける人や家族への支援に力を入れている。2012年4月に月1回の家族の集いを始め、昨年10月には筑豊地区で初めて引きこもりの人らが気軽に使えるフリースペース「寄ってこハウス」を開設した。利用者からは「顔を出すようになって子どもの変化を感じている。同じ悩みを持つ家族にも知ってほしい」との声が相次ぎ、信頼も高まっている。

 嘉麻市社協によると、引きこもりの人数は就学年代の不登校も含めると市内で100人前後に上ると推測する。ただ、自ら声をあげる家族が少ないため実態把握が難しく、家族の集いを始めて約1年は参加者が来ない月も多かったという。

 「情報を得てはその家に足を運び、趣旨を理解してもらうしかなかった」と市社協の木原靖世さんは振り返る。現在は市内の4家族と交流を続けており、講演会や先進施設の見学を重ねて14年4月に親の会「つながり」が発足、寄ってこハウスの開設につなげた。

 ハウスは稲築地区の一軒家で、トランプやビリヤードなどの遊具やインターネットの無線接続、喫茶スペースなどを設けている。毎月第2、4木曜日の午後に2時間開放。技能訓練などの特別なプログラムは行わず、引きこもりの人や家族、社協職員が一緒の空間ですごす。

 社協の木山淳一事務局長は「引きこもりの人たちは家にいるだけでいろんなプレッシャーがある。この場所を『第二の家』にしないためにも、何かをしてもらうことは避け、あくまで『自由な空間』を心がけた」と説明する。

 1月30日には久山町社協のメンバーら9人がハウスを視察し、母親3人らと意見交換した。母親の一人は、40歳代の息子が交流の場に参加するようになって自ら炊事や洗濯を手伝うようになったことを紹介。「親にとっても心安らぐ場所になっている」と語った。

 20歳代の息子の母は「せっかく施設があっても、周りの偏見が気になって出て来られない家族もいるはず。そうした世間の意識も変えてほしい」と訴えた。

 家族の集いへの参加、寄ってこハウス利用は市外在住者も可能。同市社協=0948(42)0751。

 =2015/02/03付 西日本新聞朝刊=

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