事故や病気による脳損傷で記憶障害 「高次脳機能障害」学ぶ 鹿児島市で研修会 200人参加

西日本新聞

 ●「ゆっくり話しかけて」

 事故や病気による脳の損傷が原因で記憶障害などが生じる「高次脳機能障害」について考える研修会が7日、鹿児島市小野1丁目のハートピアかごしまであった。障害者の家族や福祉施設の職員など約200人が、高次脳機能障害者との接し方や社会的課題を学んだ。

 鹿児島県に住む障害者の家族でつくる「高次脳機能障害『ぷらむ』鹿児島」などが主催した。高次脳機能障害は、交通事故などで受けた頭部の外傷や脳梗塞などの脳血管障害が主な原因とされる。集中力が続かない▽新しいことが覚えられない▽洋服を正しく着られない-など、日常生活に支障をきたす状態になる。

 研修会では川崎医療福祉大の種村純教授(臨床神経心理学)が、言葉が出てこず文字が書けないなどの「失語症」を負った高次脳機能障害者の支援について講演。頭では理解しているのに会話についていけず、人間関係を苦痛に感じる障害者の内面を紹介し、「短い文章でゆっくり話しかけ、言いたいことが途中で分かってもさえぎらず静かに待つこと。本人にコミュニケーションをあきらめさせないことが最も大切」などと助言した。リハビリ後の復職率が10%以下で、経済的困難を抱える家庭が多い問題点も訴えた。

 「ぷらむ」鹿児島の湯之前八束(やつか)代表(71)は「県内には千人単位の高次脳機能障害者がいると推定される。参加者には学んだことを現場で生かし、障害の発症から社会復帰まで一貫したケアをお願いしたい」と呼び掛けた。

 =2015/02/10付 西日本新聞朝刊=

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