病院 地域活動の理由

西日本新聞

 精神科病院に対し、皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか。

 地域住民からプラスの印象を持たれると患者がよりしっかり療養できると考えて、ボランティアで地域貢献活動に取り組んでいるのが、油山病院(精神科238床、内科45床)などを福岡市早良区野芥で運営する医療法人泯江堂(みんこうどう)(三野原義光理事長)だ。

 忙しい本業の合間を縫って同活動にも力を入れているのは、看護師や事務職などスタッフたち。内容は多彩だ。(1)朝、野芥小学校区の横断歩道にスタッフが立ち、登校する子どもたちを見守る(月1回)(2)午後3時から約1時間半、スタッフが防犯パトロール車「青パト」で同校区を巡回する(同)(3)地域活動支援センター「ぷらっと」(早良区荒江)に通う精神障害者のために、スタッフが出向き、昼食としてカレーライスなど約15人分を料理する(同)(4)スタッフが講師役となり、地域住民向けの認知症サポーター養成講座(厚生労働省の推進事業)を地域の集会所などで開く(計約180人が既に受講)-などだ。

 同法人が、こうした活動に本格的に取り組み始めたのは2008年度からだ。スタッフ研修などを担当する川上孝徳・法人教務部長が、スタッフの思いやりの気持ちを高める狙いも込め、1年単位で活動していくことを提唱。それが継続され、もうすぐ8年目になる。活動内容は固定せず、スタッフたちが毎年話し合って決めているという。

 精神疾患で入院する患者は院外を散歩したり、院外で買い物をしたりすることもある。松本久美子・法人広報部長は「入院・通院患者さんを、地域の人たちが温かく見守ってくださることが、患者さんの回復には欠かせない。そのためにも地域の人たちに、地域貢献活動を通じて、精神科医療や病院に良い印象を持ってもらえれば」と話す。

 地域の信頼を得るために他の精神科病院はどんな取り組みをしているのか。取材を続けたい。

 =2015/02/27付 西日本新聞朝刊=

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