若年がん 本音語る場 20-40代女性 北九州にサロン 代表の小沢さん 「仲間と一緒に前向きに」

西日本新聞

 がん治療中の20代~40代の女性たちが不安や悩みを語り合うサロン「ニコニコスマイル」が今年1月、北九州市に結成された。がん患者は高齢者が多く、若い世代同士で本音を打ち明ける場が欲しいと、40代でがんを患った小沢明美さん(49)=同市八幡西区=が設立に動いた。「同じ境遇の仲間と話すことで、生きることに前向きになってもらえれば」。そのニコニコ顔が仲間に勇気を与える。

 小沢さんは2009年10月、卵巣がんと診断された。初診ですでに子宮や肺への転移が確認され、すぐに手術。その後も、定期的な抗がん剤治療のため、約2年間入退院を繰り返した。

 抗がん剤治療は「心も体も限界だった」と振り返る。吐き気に苦しむ日々。副作用で髪の毛が抜け落ちるのが怖く、泣きながら娘にバリカンで丸刈りにしてもらったという。「2年、生きられた人もいます」という医師の言葉にはふさぎ込んだ。「私の命はあと2年しかないのか」と。

 気持ちの持ち方や薬との付き合い方、かつらをどうするかなど多くの悩みや不安と向き合い、思いを吐露できる同世代の仲間や場所を探した小沢さん。だが、40代までのがん発症者は全体の7・8%(2010年、国立がん研究センター調べ)と少なく、仲間が見つからずに「孤独に押しつぶされそうだった」という。

 小沢さんは5年間にわたってがんと闘い、病状が落ち着いた昨夏、自ら語らいの場をつくろうと決心。ネットなどでメンバーを募り、乳がんや子宮がんなど女性特有のがんと闘う20代~40代の4人が集まった。小沢さんが代表となり、経営するパソコン教室でのサロンが実現した。

 2回目の開催となった2月中旬は、口コミでサロンを知ったがん患者を含む女性計8人が集まった。和やかな談笑の中で、話題は「死」への不安におよび、涙を流す人も。22歳のときに子宮頸(けい)がんと診断された20代後半の女性は「同情されたくなくて、家族以外には今も病気のことを話していない。サロンは何でも打ち明けられる居場所になった」。今は生後5カ月の長男の育児に忙しいと笑う。

 「ニコニコスマイル」-。サロン名には「人生笑って生きる」との思いを込めた。小沢さんは「悩んでいる人がいたら、仲間と一緒に乗り越えたい」と話す。

 サロンは毎月第2火曜の午後1時から、同市八幡西区で開催。匿名参加も可。申し込みはメール(niconico_smile@smile‐pc.net)で。=2015/03/05付 西日本新聞朝刊=

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