セルフ血液検査 身近に 病気の早期 発見自宅でも 九州の薬局 器具販売 郵送後1週間で結果判明

西日本新聞

 病院へ行かなくても、自宅で手軽に血液検査ができる時代到来か-。JR九州ドラッグイレブン(福岡県大野城市)は4月から、九州・沖縄の全ドラッグストア170店で簡易血液検査キット「e-セルフチェッカー」の販売を始めた。自分で少量の血液を採って検査機関に郵送すると、生活習慣病やがんのリスクなどが分かる。忙しくて健康診断へ行く時間がない人のニーズの高まりを受け、簡易検査を導入する自治体も増えており、病気の早期発見につながると期待されている。

 JR九州ドラッグイレブンによるとキットは、指先にランセットという針を刺して数滴(約0・05CC)の血液を採取。その後、専門の検査センターへ郵送すると約1週間後、検査項目ごとの数値や平均値などをインターネット上で確認できる。検査項目は中性脂肪、尿酸などの生活習慣病や、胃がんや卵巣がん、HIV、B型肝炎、C型肝炎など8コースでキットを買うときに希望コースを選ぶ。キット代(約3千円)と検査コースごとの料金(最大約7千円)を支払う。

 大賀薬局(福岡市)も4月から福岡県内のドラッグストア6店舗で検査キットの販売を開始。同社は「簡易検査でも精度は高まっており病気の早期発見につながる」として販売店舗数を増やす予定という。

 簡易キットの需要はここ数年徐々に高まっている。2000年にキット販売を始めた大手医療機器メーカーのリージャー(東京)によると、自治体や企業の健康保険組合での利用はすでに始まっている。神奈川県鎌倉市では毎年、受診の時間を取りにくい20~30代の市民を対象に有料でキットを配布。子どもの肥満度検査をするために、静脈注射よりも痛みの少ない血液検査キットを使って検査を行う自治体もある。

 同社では昨年、全国で約11万キットを販売。売り上げは4年前の2倍になっているという。担当者は「(自分で健康管理をする)セルフメディケーションの考え方が近年広がっており、時間、場所を選ばない簡易検査のニーズは高い」と話す。

 福岡市医師会成人病センター診療統括部長の小池城司医師(循環器内科)は、「自分で採血する場合、採血は空腹時にするなど、使用上の注意を守って行う必要がある。また検査結果を本人が放置していては全く意味がない。通常の健康診断で異常があれば精密検査を受けるのと同じように、異常値が出たら、すぐに病院を受診することが大切」と話している。

 =2015/05/09付 西日本新聞夕刊=

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