手足口病 流行の兆し 患者数 九州6県 全国平均上回る 例年より早め「注意を」

西日本新聞

 乳幼児を中心に手足に水疱(すいほう)状の発疹が出る手足口病が流行の兆しを見せている。国立感染症研究所(東京)によると、4月20~26日(第17週)の全国の定点医療機関の平均患者数は、過去10年の同時期で最多だった。都道府県別でみると、佐賀県が全国で3番目に多いなど九州は宮崎を除く6県で全国平均を上回っている。手足口病は7月に流行のピークを迎えるが、九州では流行の目安を示す警報レベルを超えている地域もあり、各県は手洗いの徹底など注意を呼びかけている。

 研究所が全国に約3千ある定点医療機関に行った調査では、第17週の平均患者数は1・06人で、手足口病が大流行した2011年、13年の同時期よりも多かった。九州では、佐賀県が最も多く3・04人。大分県2・92人、熊本県2・88人、福岡、長崎両県が2・80人、鹿児島県1・20人といずれも全国平均を上回っている。宮崎県は1・03人だった。

 また、地域別にみると、熊本県の宇城地域が9・25人、福岡県の京築地域が8・40人、長崎県の県北地域が8・0人など、すでに警報基準の5人を超えている地域が九州7県で12地域あった。長崎県の県北保健所は「最新の速報値ではさらに患者の報告数が増えており、医療機関や保育所、学校などに注意喚起を続けていく」と警戒を強める。

 研究所によると、手足口病は主にせきやくしゃみ、便を通して感染が広がる。多くの場合、数日間で完治し軽症で済むがまれに高熱が続き、合併症として髄膜炎や脳炎になるケースもある。感染は主に4歳までの幼児が中心だが、大人も感染する恐れがあるという。予防には手洗いやうがいをきちんと行い、保育園などではタオルを共用しない、おむつを替える際は排せつ物の処理を適切に行うなどの対策が必要という。

 いなみつこどもクリニック(福岡市)の稲光毅医師は「口の中に発疹ができると飲食ができない場合もあるので、(乳幼児の脱水などを避けるため)水やお茶など刺激の少ない飲み物で小まめに水分補給をしてあげることが必要」と指摘。症状が出たら油断せず、医療機関を受診してほしいとしている。

 =2015/05/12付 西日本新聞朝刊=

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