動物を使い手術技能習熟 大分大に新施設 医療機器の開発機能も 6月オープン

西日本新聞

 大分大は22日、同大医学部の学生がミニブタを使って内視鏡などの外科手術を行い、技術の習得に生かす「アニマルラボセンター」を、6月25日に医学部内に開設すると発表した。センターでは、県内に集積する医療機器メーカーが新機器を開発する際に、ミニブタで試験を行って臨床応用に備えることも想定。同大によると、外科医療の教育と、医療機器開発の機能を併せ持つセンターは国内の大学でも初めてという。

 同大によると、センターは実際の病院と同様に、内視鏡などの外科手術に使う機器を用意する。学生はこれまで、人体模型での心電図検査や、画面上で外科手術や縫合を疑似体験する機器でのプログラムなどを経て、実際の手術現場で技術を学んでいた。この過程に動物での実習を加えることで、より人体に近い対象で手術の技術を向上させることができるという。

 一方、医療機器開発では、県と宮崎県が医療機器メーカーの集積を目指して策定し、国の総合特区指定を受けた「東九州メディカルバレー構想」を活用し、構想に加わるメーカーなどと連携。新たに開発した医療機器をミニブタに使用し、生体内で正常に作動するかなどを検証するという。

 同大によると、内視鏡手術で出血を抑えるため血管内に入れる「バルーンカテーテル」や、内視鏡でがん細胞を取り除く際に粘膜に注入してがん細胞を切除しやすくする「粘膜挙上剤」の開発など、既にメーカーと共同開発を進める医療機器もミニブタで実験する。

 利用対象は医学部の学生や若手医師などのほか、大学外の医療従事者、メーカーの研究者などを想定している。同大医学部の猪股雅史教授は「技術的に難易度の高い内視鏡手術のトレーニングが実施でき、動物への応用が必要な医療機器の開発の有効な拠点にもなる。医療技術の向上に役立てたい」と話している。=2015/05/23付 西日本新聞朝刊=

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