難産への対処学ぶ 専門外医師、助産師も周産期講習会 佐賀大

西日本新聞

 出産で母子の命が危険になる事態への対応を学ぶ医療関係者向けの講習会が4、5両日、佐賀市の佐賀大医学部であり、県内の医師や助産師ら24人が参加した。米国で受講を義務付けられているプログラムを活用し、専用のマネキンを使って約10通りの難産の症例と分娩(ぶんべん)について学んだ。

 講習は産婦人科医師と助産師との連携を強めるとともに、専門外の医師にも周産期医療の意識を高めてもらおうと、同大や県産婦人科医会が初めて企画した。

 赤ちゃんの頭が出にくいときに吸盤で引っ張り出す「吸引法」の訓練では、母親への麻酔のかけ方や吸盤の取り付け方、引っ張り方を訓練した。胎児の肩が母体に引っかかってしまう「肩甲(けんこう)難産」では、母親の体勢を変えたり、赤ちゃんを回転させたりして引き出す方法を学んだ。

 出産を担当しない救命救急センターや総合診療部の医師、医療行為をしない助産師も産科医と同じように訓練に取り組んだ。

 県などによると、2013年の県内出産数は7276件。出産前後の数日中に亡くなった赤ちゃんは千件当たり3・8人(厚生労働省人口動態調査)で全国平均の3・7人と同水準だが、難産を想定した合同訓練の場や専門外の医師が学ぶ機会は少ないという。

 佐賀大付属病院救命救急センターの医師岩村高志さん(43)は「妊婦の救急搬送も珍しくない。いざという時に実践できるようにしたい」と真剣な表情。国立病院機構佐賀病院の助産師下川亜紗美さん(32)は「難産で医師がばたばたしているときに、自分にできることを正しく判断するのに役立つ。良い経験になった」と話した。=2015/07/20付 西日本新聞朝刊=

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