救急車到着前に迅速な処置 おたすけAED 9日始動 北九州市が新事業 最寄り事業所が持参、救命率向上へ

西日本新聞

 北九州市は9日から、心臓停止状態の急病人の搬送要請があった場合、救急車の現場到着前に、自動体外式除細動器(AED)を所有する近くの事業所に応急手当てを要請する「おたすけAED事業」を始める。官民施設にあるAEDの有効活用を通して、救命率の向上を目指す。

 参加するのは、AEDを所有する市防災協会の会員企業▽急病人への応急手当てを行う市指定の「まちかど救命士」がいる事業所▽図書館などの市関連施設-の計1098施設。市消防局によると、政令市で同様の事業を導入するのは神戸、広島、相模原の3市に続いて4番目。事業者数は神戸市に次いで多いという。

 おたすけAEDは、あらかじめ指令システムに協力事業者の情報を入力。心臓停止による搬送要請があった場合、システムで最寄りの協力事業所を探して、消防司令センターが電話で応急手当てを依頼。事業所側がAEDを持参し現場に駆け付ける仕組みだ。

 北九州市消防局によると、119番を受けてから救急車が現場到着するまでの平均時間は8分30秒。心臓が細かく震えて血液を全身に送ることができない「心室細動」を起こした場合、救命率は1分ごとに7~10%下がるとされる。救急隊員到着前にAEDで電気ショックを与えて心臓の状態を正常に戻すことで、救命率向上につながるという。

 今月2日に協定締結式があり、北橋健治市長、市防災協会の尾藤晃彰会長、まちかど救命士がいる事業所代表の吉住信哉・JR九州黒崎駅長がサイン。尾藤会長は「1人でも多くの尊い命を救うお手伝いができるように、協力していきたい」と述べた。=2015/11/05付 西日本新聞朝刊=

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