継続服用の白血病治療薬 中断しても半数再発せず 佐大医学部が発表 負担軽減に道

西日本新聞

 慢性骨髄性白血病の再発防止のために継続服用が必要とされてきた治療薬について、佐賀大医学部は、薬をやめても患者の約半数が1年以上再発しなかったとする研究成果をまとめた。10日付の英医学誌電子版に発表した。研究グループの木村晋也教授(血液内科学)は「薬で治ったり、負担を減らせたりする可能性を示せたことで患者の希望につながれば」としている。

 血液のがんと言われる慢性骨髄性白血病は、血液を作る造血幹細胞ががん化し、がん細胞(白血病細胞)が作られ続ける病気。長年、発症後6~7年で手だてがなくなるとされてきたが、新薬イマチニブや副作用の少ない第2世代の薬ダサチニブで、診断後10年の生存率が9割となるなど治療が進歩してきた。一方、高額な治療薬を毎日飲み続けなければならず、経済的負担が大きいことが課題。再発を防ぎながら薬を中断する方法を探る研究が国内外で試みられてきた。

 木村教授は全国41病院で12年4月~14年8月、ダサチニブを服用して1年以上がん細胞が検出されていない63人に対し、投薬を中断して経過観察。30人は薬をやめても1年間再発せず、大半が現在も再発していないという。再発した33人も服用を再開すればがん細胞は検出されなくなった。

 がん幹細胞の根絶を研究する九州大生体防御医学研究所の中山敬一教授(分子生物学)は「薬だけで白血病が完治するわけではない。治療は発展途上で、各分野で研究の進展が必要」としている。=2015/11/12付 西日本新聞朝刊=

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